転職や就職活動において、誰もが作成する「履歴書」。採用担当者が応募者の第一印象を決める、非常に重要な書類です。しかし、「何から準備すればいいの?」「項目ごとに何を書けばいいかわからない」「マナー違反で評価を下げたくない」といった悩みを抱える方は少なくありません。
この記事では、履歴書作成の基本から応用までを徹底的に解説します。履歴書の役割や職務経歴書との違いといった基礎知識から、作成前の準備、基本的なルール、そして最も重要な各項目の具体的な書き方と例文まで、網羅的にご紹介します。
さらに、転職回数が多い、ブランクがあるといった状況別の書き方のポイントや、郵送・手渡し・メールでの提出マナー、すぐに使えるテンプレート情報まで、履歴書作成に関するあらゆる疑問に答えます。
この記事を最後まで読めば、採用担当者に好印象を与え、自信を持って選考に臨める履歴書を完成させられるようになります。
目次
履歴書とは
履歴書とは、応募者の氏名、年齢、住所、学歴、職歴、資格といった基本的なプロフィールを、採用企業へ伝えるための公的な書類です。採用担当者は履歴書を通じて、応募者が募集要項を満たしているか、どのような経歴を歩んできた人物なのかを最初に把握します。
単なる個人情報のリストと捉えるのではなく、あなたという人間をプレゼンテーションするための最初のツールと考えることが重要です。丁寧に作成された履歴書は、誠実さや仕事に対する真摯な姿勢を伝え、一方で、誤字脱字やマナー違反が多いと、注意力散漫、あるいは志望度が低いといったネガティブな印象を与えかねません。
履歴書は、応募者の「これまで」を客観的な事実に基づいて示すものです。学歴や職歴といった過去の経歴に加え、志望動機や自己PR、趣味・特技の欄を通じて、応募者の価値観や人柄、将来性といった「これから」の部分も伝える役割を担っています。
つまり、履歴書は採用選考のスタートラインに立つための入場券であり、同時に面接へと進むための推薦状でもあるのです。その重要性を正しく理解し、一つひとつの項目を丁寧かつ戦略的に埋めていくことが、採用を勝ち取るための第一歩となります。
職務経歴書との違い
転職活動において、履歴書とセットで提出を求められることが多いのが「職務経歴書」です。この二つの書類は目的と役割が明確に異なります。その違いを理解することで、それぞれの書類で何をアピールすべきかが明確になります。
比較項目 | 履歴書 | 職務経歴書 |
---|---|---|
目的 | 応募者の基本的なプロフィール(人物情報)を伝える | 応募者の具体的なスキルや実績(実務能力)をアピールする |
役割 | 「どんな人物か」を伝える公式書類 | 「何ができるか」「どんな貢献ができるか」を伝えるプレゼン資料 |
形式 | JIS規格など定まったフォーマットが主流 | 自由形式(A4用紙1〜2枚程度が一般的) |
記載内容 | 氏名、住所、学歴、職歴、資格など、事実を網羅的に記載 | これまでの業務内容、役職、実績、習得スキルなど、キャリアを深掘りして記載 |
視点 | 過去から現在までの経歴を時系列でまとめる「静的」な情報 | 応募職種で活かせる強みを戦略的にアピールする「動的」な情報 |
提出義務 | ほぼ全ての応募で必須 | 主に中途採用(転職)で求められる |
簡単に言えば、履歴書が「応募者の名刺」であるのに対し、職務経歴書は「実績をまとめたポートフォリオ(作品集)」のようなものです。
履歴書では、採用担当者がまず知りたい応募者の基本情報を正確に伝えます。ここでは、正確性や丁寧さが評価のポイントとなります。一方、職務経歴書では、履歴書の職歴欄だけでは伝えきれない「これまでの仕事でどのような役割を果たし、どのような成果を上げてきたのか」を、具体的なエピソードや数値を交えてアピールします。
例えば、履歴書の職歴欄に「株式会社〇〇 営業部」と記載した場合、職務経歴書では「新規顧客開拓を中心に担当し、〇〇業界向けに△△という商品を提案。独自のリスト作成と訪問計画により、前年比120%の売上を達成しました。この経験で培った課題発見力と提案力は、貴社の〇〇事業で活かせると考えております」といったように、具体的な行動と結果を記述します。
履歴書で人となりと経歴の概要を伝え、職務経歴書で専門性と即戦力性を証明する。この役割分担を意識することで、応募書類全体の説得力が格段に高まります。
履歴書を作成する前に準備するもの
履歴書をスムーズに、かつミスなく作成するためには、事前の準備が欠かせません。いざ書き始めてから「あれがない」「これがない」と慌てないように、以下のものをあらかじめ手元に揃えておきましょう。
履歴書用紙(テンプレート)
まず基本となる履歴書用紙です。手書きかパソコン作成かによって準備するものが異なります。
- 手書きの場合: 文房具店やコンビニ、書店などで市販されている履歴書用紙を購入します。失敗したときのために、複数枚入っているセットを選ぶと安心です。用紙のサイズ(A4またはB5)や種類(JIS規格、一般用、転職用など)があるので、後述する選び方を参考にしてください。
- パソコンで作成する場合: 履歴書のテンプレート(雛形)をダウンロードします。テンプレートはWord形式やExcel形式が一般的です。厚生労働省のウェブサイトで公開されている様式例や、転職サイトなどが提供している無料テンプレートを活用しましょう。応募企業から指定のフォーマットがある場合は、必ずそれを使用します。
筆記用具・印鑑
手書きで作成する場合、筆記用具の選択は非常に重要です。
- ペン: 黒色の油性またはゲルインクのボールペンが基本です。太さは0.5mm〜0.7mmが読みやすく、おすすめです。インクがかすれたり、にじんだりしないか、事前に試し書きをして確認しておきましょう。消せるボールペンや万年筆、サインペンは絶対に使用してはいけません。
- 印鑑: 履歴書に押印欄がある場合に必要です。朱肉を使う認印を使用し、シャチハタは避けましょう。まっすぐに、かすれや欠けがないように押印します。最近は押印不要の履歴書も増えていますが、念のため準備しておくと安心です。
証明写真
履歴書の写真は、あなたの第一印象を左右する重要な要素です。
- サイズ: 一般的には縦40mm × 横30mmです。履歴書の写真貼付欄のサイズを確認しましょう。
- 撮影時期: 3ヶ月以内に撮影したものを使用するのがマナーです。
- 準備: スピード写真機や写真館で撮影します。最近では、スマートフォンアプリで撮影し、コンビニで印刷できるサービスもあります。時間に余裕があれば、プロに撮影してもらう写真館がおすすめです。服装や髪型、表情など、採用担当者に好印象を与えるためのアドバイスをもらえます。写真の裏には、剥がれてしまった場合に備えて氏名を油性ペンで記入しておきましょう。
封筒・クリアファイル
作成した履歴書を提出する際に必要になります。
- 封筒: 履歴書を折らずに入れられるサイズを選びます。A4サイズの履歴書なら「角形A4号」または「角形2号」、B5サイズなら「角形3号」が適しています。色は白色が無難で、中身が透けにくい厚手のものを選びましょう。
- クリアファイル: 郵送する場合も手渡しする場合も、履歴書をクリアファイルに入れてから封筒に入れるのがマナーです。これにより、書類が折れたり汚れたりするのを防ぎ、丁寧な印象を与えます。
自分の経歴がわかるもの(職務経歴書など)
学歴や職歴、資格取得年月日などを正確に記入するために、以下の書類を手元に用意しておくと便利です。
- 職務経歴書(下書きでも可): 職務内容をまとめる際に役立ちます。
- 過去の履歴書や職務経歴書: 以前の転職活動で作成したものがあれば参考にします。
- 卒業証明書や成績証明書: 正確な卒業年月日を確認できます。
- 資格の合格証や免許証: 正式名称や取得年月日を正確に記載するために必須です。
- メモ帳: 自身の経歴(入社・退社年月日、部署、役職など)を時系列でまとめておくと、スムーズに記入できます。
これらの準備を万全に整えることで、落ち着いて履歴書作成に集中でき、ミスを減らすことができます。準備の段階で丁寧さを示すことが、質の高い履歴書作成への第一歩です。
履歴書作成の基本的なルールとマナー
履歴書は、内容だけでなく、その「書き方」自体も評価の対象です。採用担当者は、基本的なルールやマナーが守られているかを見て、応募者の社会人としての常識や丁寧さを判断します。ここで紹介する基本をしっかり押さえ、マイナスの印象を与えないようにしましょう。
手書きとパソコン作成はどちらが良い?
これは多くの応募者が悩むポイントです。結論から言うと、近年はパソコンでの作成が主流であり、特にこだわりがなければパソコン作成をおすすめします。 ただし、応募する企業や職種によっては手書きが好まれる場合もあるため、それぞれのメリット・デメリットを理解して選びましょう。
作成方法 | メリット | デメリット | おすすめのケース |
---|---|---|---|
パソコン作成 | ・修正や複製が容易 ・誰にでも読みやすい ・効率的に作成できる ・PCスキルのアピールになる |
・個性や人柄が伝わりにくい ・テンプレートの使い回し感が出やすい |
・IT業界、外資系企業、ベンチャー企業 ・事務職などPCスキルが求められる職種 ・複数の企業に応募する場合 |
手書き | ・熱意や誠意が伝わりやすい ・丁寧な文字は人柄の評価につながる ・PCスキルに自信がない場合に有効 |
・作成に時間がかかる ・書き損じると一からやり直しになる ・文字によっては読みにくくなる |
・伝統を重んじる業界(金融、公務員など) ・手先の器用さや丁寧さが求められる職種 ・企業から「手書き」の指定がある場合 |
企業からの指定がない限り、Web応募やメールでの提出が求められている場合は、パソコンで作成したPDFファイルを送るのが一般的です。応募企業の社風をリサーチし、もし古い体質の企業であれば手書きを検討する、というスタンスが良いでしょう。どちらで作成するにせよ、大切なのは内容が充実しており、丁寧で見やすいことです。
用紙の選び方
履歴書用紙には、主にサイズと種類の違いがあります。
- サイズ: A4サイズ(A3二つ折り)とB5サイズ(B4二つ折り)が一般的です。以前はB5が主流でしたが、ビジネス文書がA4で統一される傾向にあるため、現在はA4が一般的です。職務経歴書など他の応募書類もA4で作成することが多いため、サイズを揃えるという意味でもA4を選ぶと良いでしょう。企業から指定がある場合は、それに従います。
- 種類:
- JIS規格履歴書: 厚生労働省が様式例として示している、最も標準的な形式です。学歴・職歴欄が広く、経歴をしっかり書きたい人向けです。公務員や堅い業界への応募に向いています。
- 一般用・転職者用履歴書: 自己PR欄や志望動機欄が広く取られているのが特徴です。職務経歴よりも人柄やスキルをアピールしたい場合におすすめです。特に転職者向けのものは、職務要約欄などがある場合もあります。アピールしたい内容に合わせて、フォーマットを選ぶのがポイントです。
ペンの選び方と注意点
手書きの場合、ペンの選び方で印象が大きく変わります。
- 基本は黒のボールペン: 必ず黒色のボールペンを使用します。インクの種類は、にじみにくく、くっきりとした文字が書ける油性またはゲルインクを選びましょう。
- 太さは0.5mm〜0.7mm: 細すぎると弱々しい印象に、太すぎると文字が潰れて読みにくくなる可能性があります。0.5mmか0.7mmが最もバランスが良く、読みやすい太さです。
- 絶対NGなペン:
- 消せるボールペン: 熱で消えてしまう可能性があり、公的書類への使用は認められていません。改ざんを疑われるリスクもあります。
- 万年筆、サインペン: インクがにじんだり、裏写りしたりする可能性があるため避けましょう。
- 色ペン: 黒以外の色はNGです。
和暦・西暦はどちらかに統一する
履歴書全体で、日付の表記は和暦(令和、平成、昭和など)か西暦(2024年など)のどちらかに必ず統一します。日付欄は西暦なのに、学歴・職歴欄は和暦、といった混在は、注意力が散漫であるという印象を与えてしまうため厳禁です。
どちらを使うかに厳密なルールはありませんが、外資系企業やIT業界では西暦が好まれる傾向にあります。一方、官公庁や歴史の長い日本の企業では和暦が一般的です。迷った場合は、応募企業のウェブサイトや提出書類で使われている表記に合わせると良いでしょう。
書き間違えたときの正しい修正方法
手書きで作成している際に書き間違えてしまった場合、どうすれば良いのでしょうか。
原則として、修正テープや修正液、砂消しゴムの使用は絶対にNGです。 これらは見た目が悪いだけでなく、文書の信頼性を損ないます。面倒でも、新しい用紙に一から書き直すのが正しいマナーです。
万が一、提出期限が迫っていて書き直す時間がないなど、やむを得ない事情で一文字程度の軽微なミスを修正したい場合は、間違えた箇所に定規で二重線を引き、その上から訂正印(氏名印と同じもの)を押すという方法があります。しかし、これはあくまで最終手段であり、採用担当者によってはマイナスの印象を持つ可能性が高いことを覚えておきましょう。「履歴書を間違えたら書き直す」という意識を強く持つことが大切です。
空欄は作らないのが基本
履歴書の各項目は、基本的にすべて埋めるのがマナーです。記入することがない場合でも、空欄のまま提出するのは避けましょう。 空欄は、記入漏れなのか、意図的に書いていないのかが採用担当者に伝わらず、「意欲が低い」「雑な性格」と判断される可能性があります。
- 資格や趣味・特技欄など: 書くことがない場合は、「特になし」と記入します。
- 本人希望記入欄: 給与や勤務地などに特に希望がない場合は、空欄にせず「貴社規定に従います。」と記入するのが一般的です。これにより、柔軟な姿勢を示すことができます。
すべての欄を埋めることで、履歴書全体からあなたの真摯な姿勢が伝わります。
【項目別】履歴書の正しい書き方と例文15選
ここからは、履歴書の各項目について、具体的な書き方のポイントと例文を詳しく解説します。採用担当者の視点を意識しながら、一つひとつ丁寧に進めていきましょう。
① 日付
- ポイント: 履歴書を提出する日を記入します。郵送する場合は投函日、持参する場合は持参日、メールで送る場合は送信日を記載します。作成日ではない点に注意しましょう。
- 書き方: 和暦・西暦は履歴書全体で統一します。
- 例文:
- (和暦)令和6年4月1日
- (西暦)2024年4月1日
② 氏名
- ポイント: 姓と名の間にはスペースを空けると読みやすくなります。ふりがなは、履歴書の表記に合わせて「ふりがな」ならひらがな、「フリガナ」ならカタカナで記載します。
- 書き方: 戸籍に登録されている漢字を正確に、丁寧に書きましょう。
- 例文:
- (氏名)山田 太郎
- (ふりがな)やまだ たろう
- (フリガナ)ヤマダ タロウ
③ 生年月日・年齢
- ポイント: 年齢は、日付欄に記入した提出日時点での満年齢を記載します。和暦・西暦は他の項目と統一します。
- 書き方: 計算間違いがないように注意しましょう。
- 例文:
- (生年月日)昭和63年4月1日生 (満35歳)
- (生年月日)1988年4月1日生 (満35歳)
④ 住所
- ポイント: 都道府県から省略せずに、アパート・マンション名や部屋番号まで正確に記載します。ふりがなも、番地や建物名の読み方が難しい場合は、数字の部分を除いてひらがなで振ります。
- 書き方: 連絡先欄が別にある場合、現住所と異なる場合のみ記入します。同じであれば「同上」と記載して問題ありません。
- 例文:
- (住所)〒100-0001 東京都千代田区千代田1-1-1 〇〇マンション101号室
- (ふりがな)とうきょうとちよだくちよだ 〇〇まんしょん
⑤ 電話番号
- ポイント: 日中、最も連絡がつきやすい電話番号を記載します。携帯電話の番号で問題ありません。市外局番からハイフンで区切って書きましょう。
- 書き方: 固定電話と携帯電話の両方を書く欄がある場合は、両方記載するとより丁寧です。
- 例文:
- 090-1234-5678
⑥ メールアドレス
- ポイント: 採用担当者との連絡に使うため、普段から確認しているアドレスを記載します。プライベートすぎるアドレス(例: love-anime@…)や、会社のメールアドレスの使用は避けましょう。個人のフリーメール(GmailやYahoo!メールなど)で、氏名を使ったシンプルなアドレスが望ましいです。
- 書き方: 一文字ずつ丁寧に、読み間違えられないように記載します。特に「-(ハイフン)」と「_(アンダーバー)」、「0(ゼロ)」と「o(オー)」などは注意が必要です。
- 例文:
- taro.yamada@email.com
⑦ 証明写真の基本マナーと撮影のポイント
- ポイント: 写真はあなたの第一印象を決定づける重要な要素です。清潔感のある身だしなみを心がけましょう。
- 基本マナー:
- サイズは縦40mm×横30mmが一般的。
- 3ヶ月以内に撮影したものを使用。
- 背景は白、青、グレーの無地。
- まっすぐ貼り、剥がれた場合に備えて写真の裏に氏名を記入する。
- 撮影のポイント:
- 服装: スーツまたはビジネスカジュアル。男性はネクタイを着用。
- 髪型: 顔がはっきり見えるように整える。清潔感を意識する。
- 表情: 口角を少し上げ、自然な笑顔を意識する。歯は見せないのが基本。
- 姿勢: 背筋を伸ばし、まっすぐ前を見る。
⑧ 学歴
- ポイント: 一般的には中学校卒業から記載します。高校、専門学校、大学などは、学部・学科・専攻名まで省略せずに正式名称で書きましょう。「高校」ではなく「高等学校」と書きます。
- 書き方:
- 学歴欄の1行目中央に「学歴」と記載。
- 入学・卒業の年月と学校名をセットで記載。
- 例文:
> 学歴
> 平成〇〇年 3月 〇〇区立〇〇中学校 卒業
> 平成〇〇年 4月 私立〇〇高等学校 普通科 入学
> 平成〇〇年 3月 私立〇〇高等学校 普通科 卒業
> 平成〇〇年 4月 〇〇大学 経済学部 経済学科 入学
> 令和〇〇年 3月 〇〇大学 経済学部 経済学科 卒業
⑨ 職歴
- ポイント: 学歴を書き終えた後、一行空けて中央に「職歴」と記載します。会社名は「(株)」などと略さず、「株式会社」と正式名称で書きます。部署名や簡単な業務内容も添えると、経歴が分かりやすくなります。
- 書き方:
- 職歴がない場合は「なし」と記載。
- すべての職歴を時系列で記載。
- 退職理由は、自己都合なら「一身上の都合により退職」、会社都合なら「会社都合により退職」とします。
- 最後の職歴を書き終えたら、一行下の右端に「以上」と記載します。
- 例文:
> 職歴
> 平成〇〇年 4月 株式会社〇〇商事 入社
> 営業第一部に配属。法人向け新規開拓営業に従事。
> 令和〇〇年 3月 一身上の都合により退職
> 令和〇〇年 4月 株式会社△△フーズ 入社
> マーケティング部に配属。商品企画および販促プロモーションを担当。
> 現在に至る
>
> 以上
⑩ 免許・資格
- ポイント: 取得年月日順に、正式名称で記載します。応募職種に関連するものを優先的に書きましょう。現在勉強中の資格も、意欲のアピールとして記載できます。
- 書き方: 免許を先に、資格を後に書くと見やすいです。
- 例文:
> 免許・資格
> 平成〇〇年 5月 普通自動車第一種運転免許 取得
> 平成〇〇年 7月 実用英語技能検定2級 合格
> 令和〇〇年 11月 TOEIC Listening & Reading Test 800点 取得
> 令和〇〇年 10月 日商簿記検定2級 合格
> 現在、ファイナンシャル・プランニング技能検定2級の取得に向け勉強中
⑪ 志望動機
- ポイント: 履歴書の中で最も重要な項目の一つです。なぜこの会社でなければならないのか、入社後にどう貢献したいのかを具体的に伝えましょう。企業のウェブサイトや求人票を読み込み、事業内容や企業理念、求める人物像を理解した上で作成します。
- 例文(営業職):
> 貴社の「顧客第一主義」という理念に深く共感し、志望いたしました。前職では5年間、法人営業としてお客様の課題解決に努めてまいりました。特に、ヒアリングを徹底し、潜在的なニーズを掘り起こすことで、お客様との長期的な信頼関係を築くことにやりがいを感じておりました。業界をリードする貴社の製品と、私の強みである課題発見力を組み合わせることで、より多くのお客様に価値を提供できると確信しております。これまでの経験を活かし、貴社の事業拡大に貢献したく存じます。
⑫ 自己PR
- ポイント: 自身の強み(スキル、経験、人柄)が、応募職種でどのように活かせるのかを具体的にアピールします。志望動機が「入社への想い」なら、自己PRは「自分を採用するメリット」を伝える場です。
- 書き方: 「強み」→「具体的なエピソード」→「入社後の貢献」の構成で書くと、説得力が増します。
- 例文(事務職):
> 私の強みは「正確性と効率性を両立させる業務遂行能力」です。前職の営業事務では、月間200件以上の受発注業務を担当しておりました。ミスなく迅速に処理するため、独自にチェックリストを作成し、マクロを活用して定型業務を自動化しました。この取り組みにより、処理時間を月間で約10時間削減し、チーム全体の残業時間削減にも貢献しました。貴社においても、この正確性と業務改善の視点を活かし、円滑なバックオフィス業務の実現に貢献できると考えております。
⑬ 趣味・特技
- ポイント: 人柄を伝えるための項目です。「継続力」「探究心」「協調性」など、仕事に繋がるポジティブな要素をアピールできると効果的です。面接でのアイスブレイクのきっかけにもなります。
- 例文:
- (趣味)登山:週末に仲間と計画を立て、様々な山に挑戦しています。目標達成に向けた準備と、チームで協力する楽しさが魅力です。(計画性・協調性をアピール)
- (特技)料理:冷蔵庫にある食材で、効率よく数日分の献立を考えるのが得意です。工夫次第でコストを抑え、栄養バランスも整えることにやりがいを感じます。(計画性・段取り力をアピール)
⑭ 本人希望記入欄
- ポイント: 原則として、給与や待遇に関する希望は記載せず、「貴社規定に従います。」と書くのがマナーです。どうしても譲れない条件(勤務地、勤務時間など)がある場合のみ、簡潔に記載します。
- 例文:
- (特に希望がない場合)
貴社規定に従います。
- (希望職種がある場合)
営業職を希望いたします。
- (勤務地に希望がある場合)
家族の介護の都合上、〇〇県内での勤務を希望いたします。
- (特に希望がない場合)
⑮ 通勤時間・扶養家族数・配偶者の有無
- ポイント: 事実を正確に記入します。
- 通勤時間: 自宅から勤務地までの最短の所要時間(片道)を、5分単位で記入します。乗り換え時間も含めましょう。
- 扶養家族数: 所得税法上の扶養親族の人数を記載します。配偶者は含みません。
- 配偶者の有無 / 扶養義務: 事実に基づき「有・無」に〇をつけます。
【状況別】職歴欄の書き方のポイント
職歴は応募者によって様々です。ここでは、採用担当者にネガティブな印象を与えかねない経歴を、工夫してポジティブに伝えるための書き方のポイントを状況別に解説します。
転職回数が多い場合
転職回数の多さが「長続きしないのでは?」という懸念に繋がらないよう、工夫が必要です。
- 一貫性のあるキャリアをアピール: これまでの転職が、一貫した目標(例:〇〇分野の専門性を高めるため)に基づいていることを強調します。職務経歴書と連携させ、スキルアップやキャリアアップのための計画的な転職であったことを示しましょう。
- 職務内容を簡潔にまとめる: 複数の会社での経験がある場合、すべての業務内容を詳細に書くと冗長になります。応募職種に直結する経験を中心に簡潔にまとめ、詳細は職務経歴書に譲ります。
- ポジティブな退職理由を準備: 面接で必ず聞かれるポイントです。人間関係や待遇への不満ではなく、「新たなスキルを身につけたかった」「より裁量のある環境で挑戦したかった」など、前向きな理由を話せるように準備しておきましょう。
- 例文(書き方の工夫):
> 平成〇〇年 4月 株式会社A 入社(法人営業に従事)
> 平成〇〇年 3月 一身上の都合により退職
> 平成〇〇年 4月 株式会社B 入社(IT業界専門の営業に従事)
> 令和〇〇年 3月 一身上の都合により退職
> 令和〇〇年 4月 株式会社C 入社(SaaS製品の営業マネージャーとして従事)
> 現在に至るこのように時系列で事実を書き、職務経歴書で「営業スキルを基盤に、IT分野での専門性を高めるため、計画的にキャリアを積んでまいりました」と補足説明を加えることで、一貫性を示せます。
離職期間(ブランク)がある場合
数ヶ月以上の離職期間があると、採用担当者はその理由を知りたいと考えます。正直に、かつ前向きに説明することが重要です。
- ブランク期間の活動を具体的に記載: 資格取得のための勉強、留学、職業訓練、家業の手伝い、介護、育児など、ブランク期間に何をしていたかを正直に記載します。何もしていなかった場合でも、自己分析やキャリアプランの見直しに時間を使っていたなど、前向きな姿勢で説明しましょう。
- 職歴欄には書かずに自己PRなどで補足: 職歴欄に「〇年〇月~〇年〇月 資格取得のため学習に専念」のように書くこともできますが、長くなる場合は自己PR欄や職務経歴書で触れる方がスマートです。
- 例文(職務経歴書や自己PRでの補足):
> 2022年4月から1年間、Webデザイナーへのキャリアチェンジを目指し、職業訓練校にてHTML/CSS、JavaScript、Photoshopのスキルを習得いたしました。また、自主的にポートフォリオサイトを制作し、実践的なデザインスキルを磨いてまいりました。この期間に培ったスキルと学習意欲を、貴社のWeb制作業務に活かしたいと考えております。
在職中に転職活動をする場合
働きながら転職活動を行う場合は、その旨を明確に伝える必要があります。
- 最後の職歴に「現在に至る」と記載: 現在もその会社に在籍していることを示すため、最後の職歴の入社年月日の下に「現在に至る」または「在職中」と記載します。
- 退職予定日を伝える: 退職予定日が決まっている場合は、「(令和〇年〇月〇日 退職予定)」のように書き添えると、採用担当者が採用計画を立てやすくなり親切です。決まっていない場合は、本人希望記入欄に「内定後、1ヶ月〜2ヶ月で入社可能です。」などと記載すると良いでしょう。
- 例文:
> 令和〇〇年 4月 株式会社〇〇 入社
> 経理部に配属。月次・年次決算業務を担当。
> 現在に至る (令和6年6月末 退職予定)
>
> 以上
アルバイト・パート経験を記載する場合
正社員経験がない場合や、応募職種と関連性の高いアルバイト経験がある場合は、積極的にアピールしましょう。
- 雇用形態を明記: 会社名の横に「(アルバイト)」「(パートタイマー)」と雇用形態を明記します。
- 応募職種との関連性を強調: 例えば、事務職に応募する際にデータ入力のアルバイト経験があれば、それは立派なアピール材料です。担当した業務内容を簡潔に記載し、身についたスキルを伝えましょう。
- 社会人経験としてアピール: 特に第二新卒などで正社員経験が短い場合、アルバGイトで培ったコミュニケーション能力や責任感は、社会人基礎力として評価されます。
- 例文:
> 令和〇〇年 4月 株式会社〇〇 入社(アルバイト)
> カフェのホールスタッフとして接客、レジ業務、新人教育を担当。
> 令和〇〇年 3月 学業に専念するため退職
契約社員・派遣社員の経験がある場合
契約社員や派遣社員としての経歴も、あなたの立派なキャリアです。正確に分かりやすく記載しましょう。
- 契約社員の場合: 正社員と同様に記載し、会社名の横に「(契約社員)」と明記します。契約期間満了で退職した場合は、退職理由を「契約期間満了により退職」とします。
- 派遣社員の場合: 派遣元(登録した派遣会社)と派遣先(実際に勤務した会社)の両方を記載するのがルールです。
- 例文(派遣社員):
> 平成〇〇年 4月 株式会社〇〇(派遣会社)に登録
> 平成〇〇年 5月 株式会社△△に派遣(営業事務として勤務)
> 令和〇〇年 3月 派遣期間満了により退職
職歴がない・短い場合(新卒・第二新卒)
新卒や社会人経験がほとんどない第二新卒の場合、職歴欄でアピールすることは難しいです。
- 職歴欄には「なし」と記載: 職歴がない場合は、職歴欄の中央に「職歴」と書いた後、その下の行に「なし」と記載し、さらにその一行下の右端に「以上」と書きます。
- 自己PRや志望動機でポテンシャルをアピール: 職歴がない分、学業やサークル活動、アルバイトなどで得た経験や学びを、自己PRや志望動機で具体的に伝えましょう。「学習意欲」「柔軟性」「ポテンシャル」などをキーワードに、将来性を感じさせることが重要です。
履歴書の提出方法とマナー
丁寧に作成した履歴書も、提出時のマナーが守られていないと台無しです。郵送、手渡し、メールの3つの方法別に、正しいマナーを確認しましょう。
郵送する場合
封筒の書き方
- 表面:
- 宛名: 郵便番号、住所、会社名、部署名、担当者名を記載します。会社名は「(株)」と略さず「株式会社」と書き、部署名まで正確に。担当者名が分かっている場合は「〇〇様」、部署宛ての場合は「〇〇部 御中」とします。「様」と「御中」の併用はしません。
- 朱書き: 封筒の左下に、赤色のペンで「履歴書在中」と書き、定規で周りを四角く囲みます。これにより、採用担当者が他の郵便物と区別しやすくなります。
- 裏面:
- 封筒の左下に、自分の郵便番号、住所、氏名を記載します。
- 封をしたら、中央に「〆」マークを記入します。これは「確かに封をした」という印です。
添え状(送付状)の書き方と注意点
- 添え状とは: 誰が、何の目的で、何を同封したのかを伝えるための挨拶状です。同封するのがビジネスマナーとされています。
- 記載内容: A4用紙1枚に、以下の要素を盛り込みます。
- 日付: 投函日を右上に記載。
- 宛名: 会社名、部署名、担当者名を左揃えで記載。
- 差出人: 自分の住所、氏名、連絡先を右揃えで記載。
- 件名: 中央に「応募書類の送付につきまして」などと記載。
- 頭語・結語: 「拝啓」で始め、「敬具」で結ぶのが一般的。
- 本文: 応募の経緯や簡単な自己PR、面接の機会をいただきたい旨を簡潔に記載。
- 同封書類: 中央に「記」と書き、その下に「履歴書 1通」「職務経歴書 1通」のように同封書類を箇条書きします。最後に右下に「以上」と記載。
- 注意点: 履歴書を一番上にして、添え状、履歴書、職務経歴書、その他の書類の順に重ね、すべてをクリアファイルに入れてから封筒に入れます。
会社へ持参して手渡しする場合
- 封筒に入れて持参: 履歴書はクリアファイルに入れた上で、封筒に入れて持参します。封筒の表面には宛名を書き、裏面には自分の住所・氏名を書いておきます。ただし、封はしません。
- 渡し方のマナー:
- 受付で渡す場合: 封筒に入れたまま、受付担当者から見て正面になる向きで両手で渡します。「〇〇職に応募いたしました〇〇と申します。採用ご担当の〇〇様にお渡しいただけますでしょうか」と伝えます。
- 面接官に直接渡す場合: 面接官から提出を求められたら、封筒からクリアファイルごと取り出し、封筒の上に重ねて、相手が読みやすい向きにして両手で渡します。「こちらが応募書類です。よろしくお願いいたします」と一言添えましょう。
メールで送付する場合
ファイル形式とパスワード設定
- ファイル形式: 作成した履歴書は、レイアウトが崩れないPDF形式に変換して送るのが基本です。ファイル名は「履歴書_氏名_日付.pdf」のように、誰の何の書類か一目でわかるようにしましょう。
- パスワード設定: 企業から指示がない限り、パスワードを設定するのが一般的です。セキュリティ意識の高さを示すことができます。パスワードを設定した場合は、履歴書を送るメールとは別のメールでパスワードを通知します。これは、万が一メールが誤送信された場合のリスクを低減するためです。
メールの件名と本文の書き方
- 件名: 「【〇〇職応募の件】氏名」のように、用件と差出人がすぐにわかるようにします。
- 本文: 宛名、挨拶、用件、署名を簡潔に記載します。
- 例文:
> 件名:【営業職応募の件】山田 太郎
>
> 株式会社〇〇
> 人事部 採用ご担当者様
>
> 初めまして。
> 〇〇(求人サイト名)にて貴社の求人を拝見し、営業職に応募させていただきたく、ご連絡いたしました。
>
> 履歴書と職務経歴書をPDFファイルにて添付いたしましたので、ご査収くださいますようお願い申し上げます。
>
> なお、添付ファイルにはパスワードを設定しております。
> パスワードは、後ほど別途メールにてお送りいたします。
>
> お忙しいところ恐縮ですが、面接の機会をいただけますと幸いです。
> 何卒よろしくお願い申し上げます。
> —
> 山田 太郎(やまだ たろう)
> 〒123-4567
> 東京都〇〇区〇〇1-2-3
> 電話番号:090-1234-5678
> メールアドレス:taro.yamada@email.com
> —
すぐに使える履歴書テンプレートのダウンロード
一から履歴書を作成するのは大変ですが、テンプレートを活用すれば効率的に進められます。ここでは代表的なテンプレートの種類を紹介します。これらのテンプレートは、「履歴書 テンプレート 無料」などのキーワードで検索することで、多くの転職サイトや情報サイトからダウンロードできます。
厚生労働省推奨のJIS規格履歴書
JIS規格(日本産業規格)に基づいた、最も標準的なフォーマットです。厚生労働省は、公正な採用選考の観点から、性別欄が任意記載で、通勤時間や扶養家族数などの欄がない新たな様式例をウェブサイトで公開しています。(参照:厚生労働省ウェブサイト)
この形式は学歴・職歴欄が広く取られているため、経歴をしっかりと示したい場合に適しています。特に、公務員や伝統的な大企業への応募に向いています。
一般用・転職者用の履歴書
市販されているものや、Webでダウンロードできるテンプレートの多くがこのタイプです。JIS規格に比べて、志望動機や自己PR、趣味・特技などの欄が広く設けられているのが特徴です。経歴だけでなく、自身の強みや意欲を重点的にアピールしたい転職者に向いています。応募する職種やアピールしたい内容に合わせて、最適なフォーマットを選びましょう。
Word形式のテンプレート
Microsoft Wordで編集できるテンプレートです。文章の作成や編集がしやすく、多くの人が使い慣れている点がメリットです。文字数の調整やフォントの変更が容易なため、レイアウトを細かく調整したい場合におすすめです。
Excel形式のテンプレート
Microsoft Excelで編集できるテンプレートです。セルごとに情報が区切られているため、レイアウトが崩れにくいのが特徴です。また、学歴・職歴欄などで行の追加や削除がしやすいため、経歴が多い人でも調整しやすいメリットがあります。
PDF形式のテンプレート
PDF形式のテンプレートは、主に2つの使い方があります。一つは、印刷して手書きで作成する場合です。レイアウトが固定されているため、そのまま綺麗に印刷できます。もう一つは、Acrobat Readerなどのソフトを使い、フォームに直接テキストを入力する方法です。どの環境でも同じように表示されるため、企業に送付する際の最終的なファイル形式としても最適です。
履歴書の書き方でよくある質問
最後に、履歴書作成に関して多くの人が抱く疑問について、Q&A形式で回答します。
押印は必要?
近年、履歴書への押印は不要なケースが増えています。 2020年に政府が行政手続きにおける押印廃止の方針を示したことを受け、多くの企業が履歴書の押印を求めなくなりました。厚生労働省が推奨する新しい様式例にも、押印欄はありません。
ただし、企業によっては慣習として押印を求めている場合もあります。 応募要項に「押印必須」などの記載がある場合は、必ず従いましょう。押印する際は、朱肉を使う認印を使用し、シャチハタは避けてください。
学歴はいつから書く?
学歴をどこから書き始めるかに厳密なルールはありませんが、一般的には「中学校卒業」から記載します。最終学歴だけでなく、その人がどのような教育課程を経てきたかを示すためです。新卒の場合は中学校卒業から、転職の場合は「高等学校卒業」からでも問題ありません。 いずれにせよ、入学・卒業の両方を記載するのが基本です。
職歴の最後は「以上」で締める?
はい、必ず「以上」で締めてください。 これは「私の職歴はここまでです」ということを明確に示すためのビジネスマナーです。最後の職歴を記載した後、一行下の右端に「以上」と記入します。在職中の場合は、「現在に至る」と書いた行の下に「以上」と記載します。この一言があるかないかで、ビジネスマナーを理解しているかどうかの印象が変わる可能性があります。
退職理由は「一身上の都合」で良い?
自己都合による退職(転職、結婚、家庭の事情など)の場合は、「一身上の都合により退職」と記載するのが一般的です。具体的な理由まで履歴書に書く必要はありません。ただし、面接ではほぼ確実に退職理由を深掘りされるため、ネガティブな理由(人間関係の不満など)であっても、「キャリアアップのため」「新しい分野に挑戦したかった」といったポジティブな表現に変換して説明できるよう準備しておくことが重要です。
なお、倒産やリストラなど会社側の理由で退職した場合は、「会社都合により退職」と正直に記載します。
資格が多くて書ききれない場合はどうする?
保有資格が多い場合、すべてを書ききれないことがあります。その際は、以下の基準で取捨選択しましょう。
- 応募職種に直接関連する資格を最優先する。(例:経理職なら簿記、IT職なら情報処理技術者試験など)
- 国家資格など、難易度や権威性の高い資格を優先する。
- 運転免許など、汎用性の高い免許を記載する。
それでも書ききれない場合は、関連性の高い資格を優先的に記載した上で、備考欄や本人希望欄に「その他、〇〇関連資格など多数(詳細は職務経歴書に記載)」といった形で触れ、詳細は職務経歴書に別途まとめるという方法が有効です。これにより、アピールしたい資格を漏れなく伝えられます。
履歴書は、あなたという商品を企業に売り込むための最初の、そして最も重要なプレゼンテーション資料です。この記事で解説したルールやマナー、書き方のポイントを一つひとつ実践することで、あなたの魅力が最大限に伝わる履歴書が完成するはずです。
大切なのは、採用担当者の視点に立ち、丁寧さと誠意を持って作成することです。 この記事が、あなたの転職・就職活動を成功に導く一助となれば幸いです。