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【例文20選】面接日程調整メールの書き方|返信・変更もこれで安心

面接日程調整メールの書き方、返信・変更もこれで安心

就職・転職活動において、書類選考を通過した後に必ず発生するのが「面接日程の調整」です。このやり取りは、多くの場合メールで行われます。一見、単なる事務的な連絡に見えるかもしれませんが、実はこのメールのやり取りそのものが、採用担当者にあなたの第一印象を与える重要な選考プロセスの一部です。

丁寧で分かりやすいメールを作成できるか、ビジネスマナーをわきまえているかなど、採用担当者は文面からあなたの人柄やビジネススキルを判断しています。ここで好印象を与えられれば、その後の面接もスムーズに進む可能性が高まります。

この記事では、面接日程調整メールの基本的なマナーから、ケース別の具体的な例文、採用担当者が見ているポイントまで、網羅的に解説します。応募者の方はもちろん、採用担当者の方にとっても役立つ内容となっていますので、ぜひ最後までご覧ください。

そもそも面接日程調整メールとは

そもそも面接日程調整メールとは

面接日程調整メールとは、企業(採用担当者)と応募者が、面接を実施する日時や場所などを決定するためにやり取りする電子メールのことです。書類選考を通過した応募者に対して、企業側から「面接の日程を調整しましょう」という旨の連絡が届くことから始まるのが一般的です。

このメールは、単にスケジュールを合わせるための事務連絡という側面だけでなく、ビジネスにおける基本的なコミュニケーション能力を測るための一つの指標として、採用担当者に注目されています。面接本番が始まる前の「プレ面接」とも言える重要なステップであり、ここでの対応がその後の選考に影響を与えることも少なくありません。

なぜ電話ではなくメールでのやり取りが主流なのでしょうか。それにはいくつかの明確な理由があります。

第一に、「記録が残る」という点が挙げられます。メールであれば、いつ、誰が、どのような内容でやり取りをしたかがテキストとして正確に残ります。これにより、「言った・言わない」といったトラブルを防ぎ、確定した面接日時、場所、持ち物、担当者名などの重要な情報を後から何度でも正確に確認できます。電話の場合、聞き間違いやメモの取り忘れといったヒューマンエラーが発生するリスクがありますが、メールはそのリスクを最小限に抑えられます。

第二に、「相手の時間を奪わない」という配慮の観点です。採用担当者は、日々の業務に加えて多くの応募者と同時にやり取りをしています。電話は相手の作業を中断させてしまいますが、メールであれば相手の都合の良いタイミングで確認・返信ができます。応募者側にとっても、授業中や仕事中に電話がかかってきて慌てて対応する必要がなく、落ち着いて内容を確認してから返信できるというメリットがあります。

第三に、「効率性」です。特に採用担当者にとっては、複数の候補者と並行して日程調整を進める必要があります。テンプレートを活用しつつ、個々の候補者に合わせた情報を追記することで、効率的に多くの応募者とコミュニケーションを取ることが可能です。

この面接日程調整メールは、選考プロセスにおいて応募者と企業が初めて直接的なコミュニケーションを取る機会となることが多いです。そのため、この段階でのやり取りが、応募者の社会人としての基礎力や人柄に対する第一印象を形成します。迅速かつ丁寧な返信は「志望度が高い」「仕事も丁寧に進めてくれそう」というポジティブな印象に繋がり、逆に返信が遅かったり、マナーに欠ける内容だったりすると、「入社意欲が低いのかもしれない」「コミュニケーションに難があるかもしれない」といったネガティブな印象を与えかねません。

初めて面接日程調整メールを受け取る学生や、転職活動に不慣れな方にとっては、どのような内容で返信すれば良いか戸惑うこともあるでしょう。しかし、心配する必要はありません。このメールには、ビジネスマナーに基づいた基本的な「型」が存在します。その型とポイントさえ押さえておけば、誰でも失礼のない、かつ好印象を与えるメールを作成できます。

この記事を通じて、面接日程調整メールの重要性を理解し、自信を持って対応できるようになりましょう。たかがメール、されどメール。この小さなコミュニケーションの積み重ねが、内定への道を切り拓く第一歩となるのです。

面接日程調整メールの返信・作成における6つの基本マナー

24時間以内に返信する、企業の営業時間内に送る、件名は「Re:」を消さずに返信する、過去のメール本文は消さずに引用返信する、誰からの連絡か分かるように署名を必ず記載する、相手への感謝と配慮の気持ちを伝える

面接日程調整メールのやり取りでは、社会人としての基本的なマナーが問われます。ここで紹介する6つのマナーは、相手に失礼な印象を与えず、円滑なコミュニケーションを築くための土台となるものです。一つひとつは難しいことではありませんが、これらを守ることで「この人は信頼できる」という印象を採用担当者に与えることができます。

① 24時間以内に返信する

企業から面接日程調整のメールを受け取ったら、原則として24時間以内に返信することを徹底しましょう。これは、ビジネスマナーの基本中の基本です。

なぜ迅速な返信が重要なのか
理由は大きく2つあります。1つ目は、志望度の高さを示すためです。返信が速いことは、その企業への関心が高いことの表れと受け取られます。採用担当者は日々多くの応募者とやり取りをしており、「早く返信をくれる応募者=入社意欲が高い」と判断する傾向があります。逆に、返信が数日後になると「志望度が低いのかもしれない」「他の企業が第一志望なのだろうか」といった懸念を抱かせてしまう可能性があります。

2つ目は、相手への配慮です。採用担当者は、あなただけでなく、他の応募者や面接官のスケジュールも同時に調整しています。あなたからの返信が遅れると、その分だけ調整業務が滞ってしまいます。迅速に返信することは、相手の仕事を止めないという思いやりであり、スムーズな業務遂行能力のアピールにも繋がります。

もし、すぐに具体的な希望日程を提示できない場合でも、「日程調整のご連絡ありがとうございます。承知いたしました。候補日程を確認し、明日中に改めてご連絡いたします」といった形で、まずはメールを受け取った旨を伝える一次返信を送るのが理想的です。これにより、相手を安心させ、丁寧な印象を与えることができます。

② 企業の営業時間内に送る

メールは24時間いつでも送信できますが、ビジネスシーンにおいては送信する時間帯にも配慮が必要です。基本的には、企業の営業時間内(一般的には平日の午前9時〜午後6時頃)に送信するのがマナーです。

なぜ時間帯に配慮するのか
深夜や早朝のメール送信は、受け取った相手によっては「生活リズムが不規則な人なのだろうか」「TPOをわきまえられない人かもしれない」といったマイナスの印象を与えてしまう可能性があります。特に、スマートフォンの通知設定によっては、深夜の着信音で相手を起こしてしまうといった事態も考えられます。

もちろん、在職中で日中は返信が難しいといった事情もあるでしょう。その場合は、メールの作成だけ済ませておき、翌日の朝(始業時間後)に送信するか、メールソフトの「予約送信機能」を活用するのがおすすめです。予約送信機能を使えば、指定した日時に自動でメールを送信できるため、相手の迷惑にならず、かつ返信のし忘れも防ぐことができます。

この時間帯への配慮は、相手の働く環境を想像し、敬意を払う姿勢の表れです。細やかな気配りが、あなたの評価を高める一助となります。

③ 件名は「Re:」を消さずに返信する

企業からのメールに返信する際は、件名に自動で付加される「Re:」を消さずに、そのまま返信しましょう。また、元の件名(「〇〇職選考の件(株式会社△△)」など)も変更しないのが原則です。

なぜ「Re:」を消してはいけないのか
採用担当者は、毎日非常に多くのメールを受信しています。その中で、「Re:」が付いていることで、どのメールへの返信なのかを一目で判断できます。メールソフトの多くは、「Re:」が付いているメールを同じスレッド(一連のやり取り)としてまとめて表示する機能があります。これにより、過去のやり取りを遡るのが容易になり、採用担当者の管理負担を大幅に軽減できます。

もし「Re:」を消してしまったり、件名を全く新しいものに変更してしまったりすると、新規のメールとして扱われ、誰からの何の用件のメールなのかを把握するのに手間がかかります。最悪の場合、他の大量のメールに埋もれてしまい、確認が遅れたり、見落とされたりするリスクもゼロではありません。

用件と氏名がひと目で分かるように、件名の末尾に自分の氏名が入っていない場合は、「Re:【件名】(氏名)」のように追記すると、さらに親切です。ただし、多くの場合は元の件名に氏名が含まれているか、本文で判断できるため、必須ではありません。重要なのは、元の件名を維持し、何のやり取りの続きなのかを明確にすることです。

④ 過去のメール本文は消さずに引用返信する

メールを返信する際は、相手から送られてきた過去のメール本文を消さずに、その下に自分の返信内容を記載する「引用返信」の形式を使いましょう。

なぜ引用返信が重要なのか
これも「Re:」を消さない理由と同様に、採用担当者の確認の手間を省き、コミュニケーションの齟齬を防ぐためです。採用担当者は複数の応募者と同時に日程調整を行っているため、「この応募者とはどこまで話が進んでいたか」を即座に思い出すのは困難です。

引用部分があることで、これまでのやり取りの経緯(いつ、どのような候補日を提示されたかなど)をすぐに確認できます。これにより、「〇日の件ですね、承知しました」という返信が、どの日のことを指しているのかが明確になり、認識のズレを防ぐことができます。

特に、日程の候補が複数あったり、一度変更のやり取りが発生したりした場合には、引用返信の重要性がさらに増します。どの提案に対しての返答なのかを明確にすることで、スムーズで間違いのない日程調整が可能になります。ほとんどのメールソフトでは、返信ボタンを押すと自動的に引用形式になるため、特別な設定は不要です。相手の文章を残したまま、その上部に自分の返信を記述することを心がけましょう。

⑤ 誰からの連絡か分かるように署名を必ず記載する

メールの末尾には、必ず署名(シグネチャ)を記載します。署名は、あなたが誰であるかを明確に伝える名刺のような役割を果たします。

署名に含めるべき情報
一般的に、以下の要素を含めておくと良いでしょう。

  • 氏名(フルネーム)
  • 大学名・学部・学科・学年(新卒の場合)
  • 郵便番号・住所
  • 電話番号(日中連絡がつきやすいもの)
  • メールアドレス

特に、氏名、電話番号、メールアドレスは必須です。企業側が、メール以外の方法で緊急の連絡を取りたい場合などに必要となります。

なぜ署名が重要なのか
署名がないと、採用担当者は「このメールは一体誰から来たのだろう?」と、過去のメールを遡って確認する手間が発生します。署名がきちんと設定されているだけで、「社会人としての基本的な準備ができている」という印象を与えられます。

多くのメールソフトには、一度設定すれば自動で署名を挿入する機能があります。就職・転職活動を始めるタイミングで、ビジネスメール用の署名を事前に設定しておくことを強くおすすめします。毎回手入力する手間が省け、記載漏れも防げます。

⑥ 相手への感謝と配慮の気持ちを伝える

メールの文面全体を通して、相手への感謝と配慮の気持ちを表現することが、好印象を与える上で非常に重要です。

感謝と配慮を示す具体的なフレーズ

  • 冒頭の挨拶: 「この度は、面接の機会をいただき、誠にありがとうございます。」
  • 日程調整への感謝: 「面接日程のご連絡、ありがとうございます。」
  • 結びの言葉: 「お忙しいところ恐縮ですが、何卒よろしくお願い申し上げます。」

これらのクッション言葉があるだけで、メール全体の印象が格段に柔らかくなり、丁寧な人柄が伝わります。たとえ用件が「日程が合わない」というネガティブな内容であっても、まず面接の機会を設けてくれたことへの感謝を伝えることで、相手も不快な気持ちにならずに次の調整に進めます。

ビジネスメールは、用件を伝えるだけのツールではありません。顔が見えないテキストコミュニケーションだからこそ、言葉の選び方一つで相手に与える印象が大きく変わります。常に「このメールを受け取った相手はどう感じるか」を想像しながら文章を作成する姿勢が、円滑な人間関係を築く上で不可欠です。

面接日程調整メールの基本的な構成要素

面接日程調整メールは、いくつかの決まった要素で構成されています。この「型」に沿って作成することで、誰でも分かりやすく、失礼のないビジネスメールを作成できます。ここでは、各構成要素の役割と書き方のポイントを詳しく解説します。

構成要素 書き方のポイント 注意点
件名 用件と氏名がひと目で分かるようにする。返信時は「Re:」を消さない。 新規作成時は「【〇〇職応募】面接希望日のご連絡(氏名)」のように具体的に記載する。
宛名 会社名、部署名、担当者名を正式名称で正確に記載する。(株)などの略称は避ける。 担当者名が不明な場合は「採用ご担当者様」とする。会社名や氏名を間違えるのは大変失礼にあたる。
挨拶と名乗り 簡単な挨拶と、自分の氏名や応募職種を名乗る。初めての連絡か返信かで表現を使い分ける。 「お世話になっております。」が基本。初めての場合は「初めまして。」も可。
本文 感謝の言葉を述べた後、要件(日程の承諾・提案など)を簡潔かつ明確に記載する。 希望日時を提示する際は、日付、曜日、時間帯を正確に書く。相手が選びやすいよう配慮する。
結びの挨拶 「お忙しいところ恐縮ですが、よろしくお願いいたします。」など、相手への配慮を示す言葉で締める。 用件を伝えて終わりではなく、定型の結びの言葉を必ず入れる。
署名 氏名、所属(大学名など)、連絡先(電話番号、メールアドレス)を記載する。 事前にメールソフトに設定しておくと便利。記載漏れがないか毎回確認する。

件名

件名は、メールの内容を瞬時に伝えるための最も重要な要素です。採用担当者は毎日多くのメールを受信するため、「誰から」「何の用件で」来たメールなのかが件名だけで分かるように書く必要があります。

  • 返信の場合:
    前述の通り、「Re:」は消さずにそのまま返信します。 これが鉄則です。
    (例)Re: 一次面接の日程調整のご連絡(株式会社〇〇)
  • 新規作成の場合:
    こちらから初めて連絡する場合や、何らかの理由で新しいメールを作成する場合は、「用件」と「氏名」を必ず入れましょう。
    (例)【〇〇職応募】面接希望日のご連絡(山田 太郎)
    (例)面接日程変更のお願い(山田 太郎)

宛名

宛名は、メールの送り先を明確に示す部分です。会社名、部署名、役職名、担当者氏名の順に、すべて正式名称で記載します。

  • 会社名: 「(株)」や「(有)」といった略称は使わず、「株式会社」「有限会社」と正確に記載します。
  • 部署名・担当者名: 分かっている場合は必ず記載します。担当者名の後には「様」をつけます。
  • 担当者名が不明な場合: 「採用ご担当者様」と記載すれば問題ありません。

(良い例)

株式会社〇〇
人事部 採用ご担当
鈴木 一郎 様

(担当者名が不明な場合の例)

株式会社〇〇
人事部 採用ご担当者様

(悪い例)

  • (株)〇〇 鈴木様 (会社名を略している)
  • 株式会社〇〇 人事部御中 鈴木一郎様 (「御中」と「様」は併用しない)

挨拶と名乗り

宛名に続いて、本題に入る前の挨拶と、自分が誰であるかを名乗ります。

  • 返信の場合:
    「お世話になっております。」という一文から始め、続けて「〇〇大学の山田太郎です。」のように氏名を名乗ります。
    (例)
    お世話になっております。
    先日、〇〇職に応募いたしました、〇〇大学の山田太郎と申します。
  • 初めて連絡する場合:
    「初めまして。」から始めても良いですが、「お世話になっております。」でも問題ありません。
    (例)
    お世話になっております。
    貴社求人サイトより〇〇職に応募いたしました、山田太郎と申します。

本文

ここがメールの中心部分です。まずは面接日程調整の連絡をいただいたことへの感謝を述べ、その後に本題(日程の承諾、代替日の提案など)を簡潔に、分かりやすく記載します。

  • 感謝の言葉:
    この度は、面接の機会をいただき、誠にありがとうございます。
    面接日程のご連絡、誠にありがとうございます。
  • 要件の伝え方:
    要件はだらだらと書かず、明確に伝えます。特に、候補日時を提示する際は、相手がカレンダーを確認しやすいように、日付、曜日、時間帯を箇条書きなどで整理すると親切です。
    (例:日程を承諾する場合)
    ご提示いただきました下記の日程にて、ぜひお伺いしたく存じます。
    ・日時:〇月〇日(〇)〇時〇分~

    (例:代替日を提案する場合)
    誠に申し訳ございませんが、ご提示いただいた日程はゼミの発表と重なっており、お伺いすることができません。
    つきましては、大変恐縮ですが、以下の日程でご調整いただくことは可能でしょうか。
    ・〇月〇日(〇)〇時~〇時
    ・〇月〇日(〇)〇時~〇時
    ・〇月〇日(〇)終日可能

結びの挨拶

本文で用件を伝えたら、必ず結びの挨拶で締めくくります。相手の時間を割いてもらうことへの配慮を示す定型文を入れるのが一般的です。

(例)
お忙しいところ大変恐縮ですが、何卒よろしくお願い申し上げます。
ご多忙の折とは存じますが、ご確認のほどよろしくお願いいたします。
面接でお会いできることを、心より楽しみにしております。

署名

最後に、自分の連絡先をまとめた署名を記載します。前述の通り、氏名、所属、連絡先(電話・メール)は必須です。

(例)

--------------------------------------------------
山田 太郎(Yamada Taro)
〇〇大学 〇〇学部 〇〇学科 4年
携帯電話:090-XXXX-XXXX
メール:taro.yamada@example.com
住所:〒XXX-XXXX 東京都〇〇区〇〇1-2-3
--------------------------------------------------

このように罫線などで区切ると、本文との境界が明確になり、見やすくなります。

【応募者向け】ケース別!面接日程調整メールの返信例文7選

ここでは、応募者が日程調整メールに返信する際の、よくある7つのケースについて具体的な例文とポイントを解説します。自分の状況に最も近い例文を参考に、内容をカスタマイズして活用してください。

① 企業から提示された日程で承諾する場合

企業から提示された一つの、あるいは複数の候補日から都合の合う日時を選んで承諾する、最も基本的なパターンです。迅速さと感謝の気持ちを伝えることがポイントです。

【ポイント】

  • まず、面接の機会と日程連絡への感謝を伝える。
  • 承諾する日時を、間違いがないように復唱する。(例:「〇月〇日(月)14:00」)
  • 面接場所や持ち物など、連絡事項があれば承知した旨を伝える。
  • 結びの言葉で、面接への意欲を示す。

【例文】

件名:Re: 一次面接の日程調整のご連絡(株式会社〇〇)

株式会社〇〇
人事部 〇〇様

お世話になっております。
〇〇大学の山田太郎です。

この度は、一次面接の機会をいただき、誠にありがとうございます。
また、面接日程のご連絡をいただき、重ねて御礼申し上げます。

ご提示いただきました下記の日程にて、ぜひお伺いしたく存じます。

・日時:〇月〇日(月)14:00~

貴社にお伺いできることを、心より楽しみにしております。
お忙しいところ恐縮ですが、何卒よろしくお願い申し上げます。

--------------------------------------------------
山田 太郎(Yamada Taro)
〇〇大学 〇〇学部 〇〇学科 4年
携帯電話:090-XXXX-XXXX
メール:taro.yamada@example.com
--------------------------------------------------

② 企業提示の日程が合わず別日を提案する場合

提示された日程ではどうしても都合がつかない場合の返信です。丁寧なお詫びと、具体的な代替案を複数提示することが重要です。ネガティブな内容だからこそ、より一層丁寧な対応を心がけましょう。

【ポイント】

  • まず感謝を伝えた上で、提示された日程では都合が悪いことをお詫びの言葉とともに伝える。
  • 都合が悪い理由を簡潔に述べる。(例:「大学の授業のため」「現職の都合により」など。詳細な説明は不要)
  • こちらから複数の候補日時を提示する。相手が選びやすいように、日付だけでなく時間帯も幅を持たせると親切。
  • 相手に再調整の手間をかけることへのお詫びを重ねて伝える。

【例文】

件名:Re: 一次面接の日程調整のご連絡(株式会社〇〇)

株式会社〇〇
人事部 〇〇様

お世話になっております。
〇〇大学の山田太郎です。

この度は、一次面接の機会ならびに日程のご連絡をいただき、誠にありがとうございます。

大変申し訳ございませんが、ご提示いただきました日程は、大学の必修授業と重なっており、お伺いすることが難しい状況です。
誠に恐縮ではございますが、もし可能でしたら、下記の日程でご調整いただくことは可能でしょうか。

・〇月〇日(水)13:00以降
・〇月〇日(木)終日
・〇月〇日(金)10:00~15:00

上記日程でのご調整が難しい場合は、〇月第3週以降でしたら、比較的柔軟に調整可能です。
こちらの都合で大変恐縮ですが、ご検討いただけますと幸いです。

何卒よろしくお願い申し上げます。

--------------------------------------------------
山田 太郎(Yamada Taro)
〇〇大学 〇〇学部 〇〇学科 4年
携帯電話:090-XXXX-XXXX
メール:taro.yamada@example.com
--------------------------------------------------

③ 企業から候補日を複数提示するよう依頼された場合

企業側から「ご都合の良い日時をいくつかお教えください」と依頼された場合の返信です。相手が調整しやすいように、幅広く、かつ具体的な候補を提示することが求められます。

【ポイント】

  • 候補日は最低でも3つ以上提示する。可能であれば5つ程度あると、より親切。
  • 日程は直近すぎず、先すぎない「3日後~2週間後」あたりで提示するのが一般的。
  • 日付、曜日、時間帯を明確に記載する。「〇時以降」「午前中」など、幅を持たせた指定も有効。
  • 箇条書きで見やすく整理する。

【例文】

件名:Re: 一次面接の日程調整のご連絡(株式会社〇〇)

株式会社〇〇
人事部 〇〇様

お世話になっております。
〇〇大学の山田太郎です。

この度は、一次面接の機会をいただき、誠にありがとうございます。
日程調整のご連絡、重ねて御礼申し上げます。

つきましては、面接の希望日時を下記に送付いたします。
ご都合いかがでしょうか。

・〇月〇日(月)13:00~17:00
・〇月〇日(火)終日
・〇月〇日(水)10:00~12:00
・〇月〇日(金)15:00以降
・〇月〇日(月)14:00~18:00

上記日程でのご調整が難しい場合は、お手数ですが、再度候補日をいくつかお送りいたしますので、お申し付けください。
お忙しいところ恐縮ですが、ご確認のほどよろしくお願い申し上げます。

--------------------------------------------------
山田 太郎(Yamada Taro)
〇〇大学 〇〇学部 〇〇学科 4年
携帯電話:090-XXXX-XXXX
メール:taro.yamada@example.com
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④ こちらから自発的に面接希望日を連絡する場合

最終面接後や、特殊な採用フローで、応募者側からアクションを起こして面接希望日を連絡するケースです。多くはありませんが、企業からの指示があった場合に用います。

【ポイント】

  • 件名で用件と氏名が明確に分かるようにする。
  • どの選考段階についての連絡なのかを本文で明確にする。
  • 候補日の提示方法は③と同様に、複数かつ幅広く提示する。

【例文】

件名:【〇〇職応募】面接希望日のご連絡(山田 太郎)

株式会社〇〇
人事部 〇〇様

お世話になっております。
先日、〇〇職に応募いたしました、〇〇大学の山田太郎です。

先日は、二次面接の機会をいただき、誠にありがとうございました。
その際に、最終面接の希望日程について、後日連絡するようご指示いただきましたので、メールいたしました。

つきましては、下記の日程でご調整いただくことは可能でしょうか。

・〇月〇日(月)13:00~17:00
・〇月〇日(火)終日
・〇月〇日(水)10:00~15:00

ご多忙の折、大変恐縮ではございますが、
ご検討いただけますと幸いです。

何卒よろしくお願い申し上げます。

--------------------------------------------------
山田 太郎(Yamada Taro)
〇〇大学 〇〇学部 〇〇学科 4年
携帯電話:090-XXXX-XXXX
メール:taro.yamada@example.com
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⑤ 確定した面接日程を変更したい場合

一度確定した日程を変更してもらうのは、企業側に多大な迷惑をかける行為です。基本的には避けるべきですが、やむを得ない事情(体調不良、身内の不幸など)がある場合は、誠心誠意のお詫びとともに、可及的速やかに連絡します。

【ポイント】

  • 判明した時点ですぐに連絡する。メールだけでなく、電話でも一報を入れるのが最も丁寧。
  • 件名に「【重要】面接日程変更のお願い」などと入れ、緊急性が高いことが分かるようにする。
  • まず、日程変更をお願いすることについて深くお詫びする。
  • 変更を希望する理由を正直に、かつ簡潔に説明する。(例:「急な体調不良により」「大学の重要な試験日程が変更になったため」など)
  • 再度、面接の機会をいただきたいという熱意を伝える。
  • 代替の候補日をこちらから複数提示する。

【例文】

件名:【重要】〇月〇日(月)の面接日程変更のお願い(山田 太郎)

株式会社〇〇
人事部 〇〇様

お世話になっております。
〇月〇日(月)14:00より、一次面接のお時間をいただいております、
〇〇大学の山田太郎です。

大変申し訳ございませんが、急な体調不良により、
誠に勝手ながら、明日の面接を辞退させていただきたく、ご連絡いたしました。
(※電話も併せて入れている場合)先ほどお電話いたしましたが、ご不在のようでしたので、メールにて失礼いたします。

直前のご連絡となり、多大なるご迷惑をおかけしますことを、心よりお詫び申し上げます。

もし可能でございましたら、再度面接の機会をいただくことはできませんでしょうか。
大変恐縮ですが、下記日程でしたらお伺いすることが可能です。

・〇月〇日(水)13:00以降
・〇月〇日(木)終日
・〇月〇日(金)10:00~15:00

この度は、私の不徳の致すところにより、多大なるご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございません。
何卒ご検討いただけますと幸いです。

--------------------------------------------------
山田 太郎(Yamada Taro)
〇〇大学 〇〇学部 〇〇学科 4年
携帯電話:090-XXXX-XXXX
メール:taro.yamada@example.com
--------------------------------------------------

⑥ 面接を辞退する場合

他社から内定が出た、企業の方向性と合わないと感じたなどの理由で、選考を辞退する場合のメールです。これまで対応してくれたことへの感謝とお詫びを伝え、誠実な対応を心がけましょう。

【ポイント】

  • 辞退の意思を明確に伝える。
  • 件名に「面接辞退のご連絡」と明記する。
  • 辞退する理由を詳細に述べる必要はない。「一身上の都合により」で十分。もし差し支えなければ、「他社様とのご縁があり」などと簡潔に伝えても良い。
  • 選考に時間を割いてくれたことへの感謝と、辞退することへのお詫びを必ず述べる。
  • 最後に、企業の発展を祈る言葉を添えると丁寧。

【例文】

件名:Re: 一次面接の日程調整のご連絡(面接辞退のご連絡/山田 太郎)

株式会社〇〇
人事部 〇〇様

お世話になっております。
〇月〇日(月)14:00より、一次面接のお時間をいただいております、
〇〇大学の山田太郎です。

この度は、面接日程のご調整、誠にありがとうございました。

大変申し訳ございませんが、一身上の都合により、
この度の選考を辞退させていただきたく、ご連絡いたしました。

貴重なお時間を割いていただいたにもかかわらず、このようなご連絡となり、誠に申し訳ございません。
何卒ご容赦いただけますようお願い申し上げます。

末筆ではございますが、貴社の益々のご発展を心よりお祈り申し上げます。

--------------------------------------------------
山田 太郎(Yamada Taro)
〇〇大学 〇〇学部 〇〇学科 4年
携帯電話:090-XXXX-XXXX
メール:taro.yamada@example.com
--------------------------------------------------

⑦ 面接日程確定のお礼を伝える場合

企業から「〇月〇日で確定しました」という連絡が来た際に、さらに返信するお礼メールです。必須ではありませんが、送ることで丁寧な印象を与え、志望度の高さをアピールできます。

【ポイント】

  • やり取りを終わらせるため、「ご返信には及びません」と一言添えるのが最大の配慮。
  • 簡潔に、感謝の気持ちと面接への意気込みを伝える。
  • 当日の持ち物や場所などを再度確認し、承知した旨を伝える。

【例文】

件名:Re: 【日程確定】一次面接のご案内(株式会社〇〇)

株式会社〇〇
人事部 〇〇様

お世話になっております。
〇〇大学の山田太郎です。

この度は、面接日程確定のご連絡、誠にありがとうございます。
下記の日程にて、貴社へお伺いいたします。

・日時:〇月〇日(月)14:00~
・場所:貴社 本社ビル3階

当日は、何卒よろしくお願い申し上げます。
お会いできることを心より楽しみにしております。

(ご多忙と存じますので、本メールへのご返信には及びません)

--------------------------------------------------
山田 太郎(Yamada Taro)
〇〇大学 〇〇学部 〇〇学科 4年
携帯電話:090-XXXX-XXXX
メール:taro.yamada@example.com
--------------------------------------------------

好印象を与える!面接日程調整メールを送る際の3つのポイント

候補日は3つ以上、幅を持たせて提示する、誤字脱字や正しい敬語に注意する、返信が遅れてしまった場合はお詫びの一言を添える

基本的なマナーを押さえた上で、さらに採用担当者に「お、この応募者は違うな」と思わせる、一歩進んだポイントを3つご紹介します。これらの細やかな配慮が、あなたの評価をさらに高めることに繋がります。

候補日は3つ以上、幅を持たせて提示する

企業から希望日の提示を求められた際、候補日を1つや2つしか挙げないと、「この日程がダメなら、またこちらから候補日を探して連絡しなければならないのか…」と、採用担当者に手間をかけさせてしまいます。

好印象を与えるためには、候補日を最低でも3つ、できれば5つ以上提示するのが理想です。これにより、採用担当者は提示された候補の中から、面接官のスケジュールと照らし合わせて最適な日時を選びやすくなります。

さらに重要なのが、提示する日時に「幅を持たせる」ことです。

(悪い例)

  • 〇月〇日(月)13:00
  • 〇月〇日(火)15:00
  • 〇月〇日(水)10:00

この提示方法だと、ピンポイントでその時間が空いていないと調整ができません。

(良い例)

  • 〇月〇日(月)13:00~17:00
  • 〇月〇日(火)午前中(9:00~12:00)
  • 〇月〇日(水)終日可能

このように、時間帯に幅を持たせたり、「終日可能」という選択肢を入れたりすることで、採用担当者の調整の自由度が格段に上がります。「こちらの都合に合わせようとしてくれている」という配慮が伝わり、コミュニケーション能力の高さを評価されるでしょう。

また、提示する日程は、曜日をばらけさせることも有効です。月曜日から金曜日まで、様々な曜日を候補に入れることで、「この曜日は定例会議があるから調整しにくい」といった企業側の事情にも対応しやすくなります。

相手の立場に立って、どうすれば相手が楽になるかを考える。この姿勢が、ビジネスコミュニケーションの基本であり、日程調整メールにおいても極めて重要なのです。

誤字脱字や正しい敬語に注意する

面接日程調整メールは、あなたが企業に提出する「公式なビジネス文書」です。そのため、誤字脱字や不適切な言葉遣いは、注意力や丁寧さの欠如と見なされ、評価を下げる原因になります。

送信前に必ず複数回の見直しを徹底しましょう。特に以下の点は間違いやすいので注意が必要です。

  • 会社名・部署名・担当者名: 最も注意すべき点です。株式会社を(株)と略したり、相手の名前を間違えたりするのは大変失礼にあたります。必ず公式サイトなどで正式名称を確認しましょう。
  • 誤字脱字: 「てにをは」の間違いや、単純なタイプミスなど。一度声に出して読んでみると、不自然な点に気づきやすくなります。
  • 正しい敬語: 尊敬語・謙譲語・丁寧語の使い分けは難しい部分ですが、最低限の知識は必要です。
    • よくある間違い(二重敬語):
      • ×「お伺いさせていただきます」 → 〇「お伺いします」「伺います」
      • ×「拝見させていただきました」 → 〇「拝見しました」
      • ×「〇〇様でございますね」 → 〇「〇〇様でいらっしゃいますね」
    • 「貴社」と「御社」の使い分け:
      • 貴社(きしゃ): 書き言葉。メールや書類などで使用します。
      • 御社(おんしゃ): 話し言葉。面接や電話などで使用します。
        メールでは「貴社」を使うのが正解です。

完璧な敬語を使いこなすのは難しいかもしれませんが、丁寧な言葉遣いを心がける姿勢が重要です。自信がない表現は、インターネットで検索して確認する癖をつけましょう。

誤字脱字がなく、正しい敬語で書かれたメールは、それだけで「しっかりした人物だ」「丁寧な仕事をしてくれそう」という信頼感に繋がります。送信ボタンを押す前に、一呼吸おいて全体をチェックする習慣を身につけましょう。

返信が遅れてしまった場合はお詫びの一言を添える

原則として24時間以内の返信がマナーですが、多忙や見落としなどで、どうしても返信が遅れてしまうこともあるかもしれません。その場合は、決して放置せず、気づいた時点ですぐに返信することが大切です。

そして、その際には必ずお詫びの一言を添えましょう。

(例文:本文の冒頭)
お世話になっております。
〇〇大学の山田太郎です。
**ご連絡いただいておりましたのに、返信が遅くなり、大変申し訳ございません。**

この一言があるかないかで、相手に与える印象は全く異なります。お詫びの言葉がないと、「なぜ返信が遅れたのだろう」「志望度が低いのか」と相手に不信感を与えてしまいますが、誠実にお詫びすることで、「何か事情があったのだろう」と理解してもらいやすくなります。

返信が遅れた理由を長々と説明する必要はありません。「失念しておりました」「出張で確認が遅れました」など、簡潔に事実を伝える程度で十分です。重要なのは、返信が遅れた非を認め、誠実に謝罪する姿勢です。

ミスは誰にでも起こり得ます。大切なのは、その後のリカバリーです。迅速かつ誠実な対応をすることで、かえって真摯な人柄をアピールする機会にもなり得ます。

【採用担当者向け】ケース別!面接日程調整メールの例文5選

ここからは視点を変え、採用担当者向けのメール例文をご紹介します。応募者に丁寧かつ分かりやすいメールを送ることは、企業のイメージアップに繋がり、優秀な人材を確保する上で非常に重要です。応募者が安心して返信できるような、配慮の行き届いたメール作成の参考にしてください。

① 候補者に複数の面接候補日を提示する場合

企業側から面接の候補日を提示する、最も一般的なパターンのメールです。応募者が選びやすいように、複数の選択肢を用意することがポイントです。

【ポイント】

  • 件名に会社名と用件を明記し、何のメールか一目で分かるようにする。
  • まずは書類選考通過のお祝いと、応募への感謝を伝える。
  • 面接候補日を複数(3~5つ程度)提示する。曜日や時間帯をばらけさせると、応募者が選びやすくなる。
  • 提示した日程で都合が悪い場合に、その旨を返信してほしいことを伝える一文を入れる。
  • 返信期限を設けると、スムーズな調整に繋がる。(例:「〇月〇日(〇)までにご返信ください」)

【例文】

件名:【株式会社〇〇】一次面接の日程調整のご連絡

〇〇 〇〇 様(応募者の氏名)

この度は、弊社の〇〇職にご応募いただき、誠にありがとうございます。
株式会社〇〇 採用担当の鈴木です。

厳正なる選考の結果、〇〇様にはぜひ一次面接にお越しいただきたく、ご連絡いたしました。

つきましては、下記の日程の中から、ご都合のよろしい日時を【2つ以上】お選びいただけますでしょうか。

【面接候補日時】
・〇月〇日(月)10:00~ / 11:00~
・〇月〇日(火)14:00~ / 15:00~
・〇月〇日(水)16:00~ / 17:00~

もし、上記日程でのご都合が悪い場合は、その旨をお知らせください。
改めて日程を調整させていただきます。

お手数ですが、〇月〇日(〇)までにご希望の日時をご返信いただけますと幸いです。

〇〇様とお会いできることを、楽しみにしております。
何卒よろしくお願い申し上げます。

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株式会社〇〇
人事部 採用担当 鈴木 一郎
(署名)
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② 候補者に希望日の提示を依頼する場合

面接官のスケジュールに比較的余裕がある場合など、候補者側に希望日を提示してもらうパターンです。候補者に委ねる形ですが、丸投げにならないような配慮が必要です。

【ポイント】

  • 書類選考通過のお祝いと応募への感謝を伝える。
  • 希望日時を「複数(3~5つ程度)」提示してほしい旨を明確に伝える。
  • 希望日時の期間を指定すると、候補者が日程を考えやすくなる。(例:「〇月〇日~〇月〇日の間で」)
  • 所要時間(例:「面接時間は1時間程度を予定しております」)を伝えておくと、候補者が予定を立てやすい。

【例文】

件名:【株式会社〇〇】一次面接の日程調整のご連絡

〇〇 〇〇 様

この度は、弊社の〇〇職にご応募いただき、誠にありがとうございます。
株式会社〇〇 採用担当の鈴木です。

厳正なる選考の結果、〇〇様にはぜひ一次面接にお越しいただきたく、ご連絡いたしました。

つきましては、〇〇様のご都合のよろしい日時をいくつかお伺いしたく存じます。
お手数ですが、【〇月〇日(月)~〇月〇日(金)】の間で、ご来社可能な日時を【3つ以上】ご提示いただけますでしょうか。

なお、面接時間は1時間程度を予定しております。

ご多忙のところ恐れ入りますが、ご返信をお待ちしております。
何卒よろしくお願い申し上げます。

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株式会社〇〇
人事部 採用担当 鈴木 一郎
(署名)
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③ 候補者から提示された日程で確定・連絡する場合

候補者から提示された希望日に基づいて、面接日時を確定し、その旨を連絡するメールです。当日の詳細を分かりやすく伝えることが重要です。

【ポイント】

  • 件名に「【日程確定】」と入れると、重要な連絡であることが伝わりやすい。
  • 確定した日時を明確に記載する。
  • 当日の詳細(場所、地図URL、持ち物、受付方法、緊急連絡先など)を漏れなく、分かりやすく記載する。
  • 「お気をつけてお越しください」といった一言を添えると、丁寧な印象になる。

【例文】

件名:【日程確定】一次面接のご案内(株式会社〇〇)

〇〇 〇〇 様

お世話になっております。
株式会社〇〇 採用担当の鈴木です。

面接希望日のご連絡、誠にありがとうございました。
それでは、下記の日程で面接を実施させていただきます。

■日時:〇月〇日(月)14:00~
■場所:株式会社〇〇 本社ビル 3階 会議室A
(地図URL:http://...)
■アクセス:JR〇〇駅より徒歩5分
■持ち物:筆記用具、履歴書、職務経歴書
■受付方法:本社ビル1階の受付にて、採用面接で伺った旨と、お名前をお伝えください。担当の者がお迎えに上がります。

ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
万が一、道に迷われたり、時間に遅れそうな場合は、下記までご連絡いただけますと幸いです。
【緊急連絡先:03-XXXX-XXXX(人事部直通)】

〇〇様にお会いできますことを、社員一同心よりお待ちしております。
当日はお気をつけてお越しください。

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株式会社〇〇
人事部 採用担当 鈴木 一郎
(署名)
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④ Web(オンライン)面接の日程を連絡する場合

昨今増加しているWeb(オンライン)面接の日程を連絡するメールです。対面とは異なる特有の連絡事項を、漏れなく伝える必要があります。

【ポイント】

  • 使用するツール(Zoom, Google Meet, Teamsなど)を明記する。
  • 面接用のURLを記載する。パスワードが必要な場合はそれも併記する。
  • 接続方法や事前準備について案内する。(例:「開始5分前には入室してください」「事前にアプリのインストールをお願いします」など)
  • トラブル発生時の連絡先を必ず明記する。(音声が聞こえない、接続できないなどの事態に備える)
  • 服装の指示があれば記載する。(例:「服装は自由です」「スーツでご参加ください」など)

【例文】

件名:【日程確定/Web面接】一次面接のご案内(株式会社〇〇)

〇〇 〇〇 様

お世話になっております。
株式会社〇〇 採用担当の鈴木です。

面接日程のご調整、ありがとうございました。
それでは、下記の日程にてWebでの一次面接を実施させていただきます。

■日時:〇月〇日(月)14:00~
■使用ツール:Google Meet
■面接URL:https://meet.google.com/xxx-xxxx-xxx
(上記URLをクリックしてご参加ください)

【当日の流れ】
・開始時刻の5分前になりましたら、上記URLにアクセスしてください。
・背景は無地、静かで通信環境の安定した場所でご参加ください。
・服装は自由です。リラックスしてご参加ください。

【トラブル発生時】
万が一、接続ができない、音声が聞こえない等のトラブルが発生した場合は、
下記までご連絡ください。
・緊急連絡先:090-XXXX-XXXX(担当:鈴木)

ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
画面越しではございますが、〇〇様とお会いできますことを楽しみにしております。

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株式会社〇〇
人事部 採用担当 鈴木 一郎
(署名)
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⑤ 候補者からの日程変更依頼を承諾する場合

候補者からやむを得ない事情で日程変更の依頼があった際に、承諾し、再調整を行うメールです。柔軟な対応を示すことで、候補者の入社意欲を高める効果も期待できます。

【ポイント】

  • まずは日程変更の連絡をもらったことに対し、「ご連絡ありがとうございます」と伝える。
  • 相手の事情を気遣う一言を添える。(例:「体調不良とのこと、お大事になさってください」)
  • 再調整が可能であることを伝え、相手を安心させる。
  • 改めて候補日を提示するか、相手に希望日を伺うか、次のアクションを明確に示す。

【例文】

件名:Re: 【重要】〇月〇日の面接日程変更のお願い(山田 太郎)

山田 太郎 様

お世話になっております。
株式会社〇〇 採用担当の鈴木です。

面接日程変更のご連絡、誠にありがとうございます。
承知いたしました。

体調不良とのこと、心配しております。どうぞお大事になさってください。

面接日程の再調整をさせていただきますので、ご安心ください。
つきましては、再度ご都合のよろしい日時を3つほどお教えいただけますでしょうか。

山田様の体調が回復されましたら、いつでも結構ですのでご返信ください。
それでは、ご連絡をお待ちしております。

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株式会社〇〇
人事部 採用担当 鈴木 一郎
(署名)
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採用担当者はメールのどこを見ている?3つの視点

基本的なビジネスマナーが身についているか、円滑なコミュニケーションが取れるか、志望度の高さ

応募者から送られてくる面接日程調整メール。採用担当者は、単にスケジュールを確認しているだけではありません。文面から応募者の人柄やスキルを読み取り、評価の一環としています。ここでは、採用担当者が特に注目している3つの視点を解説します。

① 基本的なビジネスマナーが身についているか

日程調整メールは、応募者の社会人基礎力を測る最初のテストと言っても過言ではありません。ここで見られているのは、特別なスキルではなく、ごく当たり前のビジネスマナーです。

  • 正しい敬語が使えているか: 「貴社」と「御社」の使い分け、二重敬語になっていないかなど、基本的な言葉遣いは必ずチェックされます。
  • 宛名や署名は適切か: 会社名や担当者名を間違えるのは論外です。署名がきちんと設定されているかも、ビジネスへの準備度を示す指標となります。
  • 返信の速度は適切か: 24時間以内の返信は基本です。迅速なレスポンスは、志望度の高さと仕事のスピード感に繋がると判断されます。
  • 件名や引用返信のルールを守れているか: 「Re:」を消さない、引用返信するなど、メールコミュニケーションの基本ルールを理解しているかは、相手への配慮ができる人物かどうかの判断材料になります。

これらの基本的なマナーが守れていないと、「入社後も同じようなミスをするのではないか」「顧客や取引先に失礼な対応をしてしまうかもしれない」という懸念を抱かせてしまいます。逆に、これらが完璧であれば、「社会人としての土台がしっかりしている」と安心感を与えることができます。

② 円滑なコミュニケーションが取れるか

仕事は、他者とのコミュニケーションの連続です。採用担当者は、メールの文面から「この応募者は、意図を正確に汲み取り、要点を的確に伝えることができるか」を見ています。

  • 要点が分かりやすいか: こちらの質問(例:「希望日を教えてください」)に対して、的確な答え(具体的な候補日)が簡潔に書かれているか。だらだらと長い文章や、要領を得ない内容は評価が低くなります。
  • 相手への配慮があるか: 候補日を複数提示する、時間帯に幅を持たせるなど、相手が調整しやすいように工夫しているか。この「相手目線」に立てるかどうかは、協調性やチームワークを重視する企業では特に重要視されるポイントです。
  • 質問力: 不明な点(持ち物、場所など)があれば、ただ「分かりません」ではなく、「〇〇について、お伺いしてもよろしいでしょうか」と丁寧に質問できるか。疑問点を放置せず、自ら確認・解決しようとする姿勢は、主体性の表れと評価されます。

テキストだけのコミュニケーションで、相手に誤解なく、かつスムーズに情報を伝達する能力は、リモートワークが普及した現代においてますます重要になっています。日程調整メールは、その能力をアピールする絶好の機会なのです。

③ 志望度の高さ

採用担当者が最も知りたいことの一つが、「応募者がどれだけ自社に入りたいと思ってくれているか」です。面接日程調整メールのやり取りは、その志望度を測るための重要な情報源となります。

  • 返信の速さ: 最も分かりやすい指標です。興味のある相手からの連絡にはすぐに返信したくなるのが人の心理。返信が速いほど、志望度が高いと判断されます。
  • 文面の丁寧さ: 誤字脱字がなく、丁寧な言葉遣いで書かれたメールは、それだけ時間をかけて作成された証拠です。これは、企業への敬意と真剣な態度の表れと受け取られます。
  • 感謝や意欲の表明: 「面接の機会をいただきありがとうございます」「お会いできることを楽しみにしております」といった一言があるか。定型文ではありますが、これがあるだけでメール全体の印象がポジティブになり、熱意が伝わります。

逆に、返信が遅い、文面が雑、感謝の言葉がないといったメールは、「あまり本気ではないのかもしれない」「滑り止めで受けているだけだろう」という印象を与えかねません。

メールのやり取り一つひとつが、あなたという人間性を伝えるプレゼンテーションです。高い志望度と誠実な姿勢を文面に込めることで、面接前から他の応募者と差をつけることが可能なのです。

面接日程調整メールに関するQ&A

面接日程調整メールに関するQ&A

最後に、面接日程調整メールに関して、応募者からよく寄せられる質問とその回答をまとめました。細かい疑問点を解消し、自信を持ってメールのやり取りに臨みましょう。

提示する候補日は何日後くらいが適切ですか?

A. 一般的には、メールを送信する日から数えて「3日後~2週間後」の範囲で提示するのが適切です。

  • 直近すぎる日程(当日や翌日)は、採用担当者や面接官のスケジュールが既に埋まっている可能性が高く、調整が難しくなるため避けるのが賢明です。相手に「急すぎる」という印象を与えてしまう可能性もあります。
  • 逆に遠すぎる日程(1ヶ月以上先など)は、志望度が低いと受け取られたり、選考プロセスが間延びしてしまったりする可能性があります。また、その間に他の応募者で採用が決まってしまうリスクも考えられます。

3日後から2週間程度の期間で、複数の候補日を提示することで、企業側も余裕を持って調整を進めることができます。

在職中の場合、面接時間は何時ごろが良いですか?

A. 在職中の方の場合、平日の「始業前(午前8時~9時頃)」「昼休み(12時~13時頃)」「終業後(午後6時以降)」を候補として提示するのが一般的です。

企業側も、在職中の応募者の事情は理解しています。そのため、通常の勤務時間外での面接に柔軟に対応してくれるケースが多くあります。

メールで希望時間を伝える際は、「現職の都合により、平日の下記時間帯を希望いたします」と一言添えると、事情が伝わりやすくなります。

  • (例)
    • 平日 8:00~9:00
    • 平日 12:00~13:00
    • 平日 18:30以降

もし、どうしても時間外の調整が難しい場合は、有給休暇や半日休暇を取得して面接に臨む必要があります。その場合は、「〇月〇日は終日調整可能です」と伝えましょう。企業への配慮を示しつつ、自身の都合を正直に伝えることが大切です。

日程調整の連絡は電話でも良いですか?

A. 基本的には、企業からメールで連絡が来た場合は、メールで返信するのがマナーです。電話での連絡は避けましょう。

メールでのやり取りには、「記録が残る」「相手の時間を奪わない」といったメリットがあり、企業側もそれを意図してメールを選択しています。こちらから一方的に電話をかけるのは、相手の仕事のペースを乱す行為と見なされる可能性があります。

ただし、例外的に電話が適切なケースもあります。

  • 緊急の用件: 面接当日に道に迷った、電車が遅延している、急病で間に合わないなど、即時性が求められる場合は電話で連絡すべきです。
  • 日程変更を直前にお願いする場合: 一度確定した日程を前日や当日に変更したいなど、多大な迷惑をかける場合は、まず電話で謝罪と事情を伝え、その後に改めてメールを送るのが最も丁寧な対応です。

原則はメール、緊急時は電話と使い分けるのが正解です。

確定後のお礼メールは必要ですか?

A. 必須ではありませんが、送るとより丁寧な印象を与えられます。

日程が確定した連絡に対して、さらに返信すると、採用担当者に「またメールの確認作業をさせてしまう」と考える人もいるかもしれません。しかし、簡潔なお礼と「ご返信には及びません」という一文を添えることで、相手への配遣を示しつつ、感謝と意欲を伝えることができます。

送るか送らないかで合否が直接決まるわけではありませんが、他の応募者との差別化を図る上では有効な手段の一つです。特に志望度が高い企業であれば、送っておいて損はないでしょう。詳しくは、本記事の「【応募者向け】ケース別!面接日程調整メールの返信例文7選」の⑦も参考にしてください。

日程調整のメールは保存しておくべきですか?

A. はい、必ず保存しておくべきです。

面接日程調整に関する一連のメールは、面接が終わるまで、あるいは内定承諾の連絡が完了するまで、絶対に削除せずに保存しておきましょう。

理由は以下の通りです。

  • 当日の情報の再確認: 面接日時、場所、持ち物、担当者名、緊急連絡先など、重要な情報がすべて記載されています。面接直前に再度確認するために必要です。
  • トラブル時の証拠: 万が一、「日程が違う」「聞いていた場所と違う」といった認識の齟齬が発生した場合に、やり取りの記録が客観的な証拠となります。
  • 担当者情報の確認: 面接後にお礼のメールを送る際などに、担当者の部署名や氏名を正確に確認するために役立ちます。

メールソフトのフォルダ分け機能を活用し、「〇〇社_選考関連」といった専用のフォルダを作成して管理すると、後から見返す際に非常に便利です。