デジタルトランスフォーメーション(DX)が加速する現代社会において、ITエンジニアの需要はかつてないほど高まっています。経済産業省の調査によれば、IT人材は2030年には最大で約79万人不足する可能性が指摘されており、多くの企業が即戦力となるエンジニアを求めています。(参照:経済産業省「IT人材需給に関する調査」)
このような背景から、未経験からでも専門的なスキルを習得し、ITエンジニアへの転職を目指す人が急増しています。その最も効果的な手段の一つが「エンジニアスクール」の活用です。
しかし、いざエンジニアスクールを探し始めると、その数の多さに圧倒されてしまうかもしれません。「どのスクールが自分に合っているのか」「料金はどれくらいかかるのか」「本当に未経験からでも転職できるのか」など、様々な疑問や不安が浮かんでくるでしょう。
スクール選びは、あなたのキャリアを左右する重要な決断です。自分に合わないスクールを選んでしまうと、貴重な時間とお金を無駄にするだけでなく、エンジニアになるという夢そのものを諦めてしまうことにもなりかねません。
この記事では、数あるエンジニアスクールの中から、2024年最新情報に基づき厳選した25社を徹底比較します。さらに、あなたの目的やライフスタイルに合わせたスクールの選び方、失敗しないための10のチェックポイント、そしてスクールに通うメリット・デメリットまで、網羅的に解説します。
この記事を最後まで読めば、あなたに最適なエンジニアスクールを見つけ、自信を持ってエンジニアへの第一歩を踏み出すことができるでしょう。
目次
おすすめエンジニアスクール25選
ここでは、2024年最新のおすすめエンジニアスクール25社を紹介します。各スクールの特徴、学べるスキル、料金体系、サポート内容などを比較検討し、あなたの目的に最適なスクールを見つけるための参考にしてください。
スクール名 | 特徴 | 主な学習言語・スキル | 受講形式 |
---|---|---|---|
TECH CAMP | 短期集中でプロレベルを目指す。転職成功率98%の実績と転職保証が魅力。(2023年11月時点の実績) | Ruby, Rails, HTML/CSS, JavaScript | オンライン/通学 |
DMM WEBCAMP | 多彩なコース展開。独自のポートフォリオ制作に強み。転職保証あり。 | Ruby, Rails, Python, AI, データサイエンス | オンライン/通学 |
RaiseTech | 「最速で稼ぐ」がコンセプト。現役エンジニア講師による実践的指導と無期限サポート。 | Java, AWS, WordPress, デザイン | オンライン |
RUNTEQ | 自走できるエンジニアを育成。質・量ともに高いポートフォリオ制作を重視。 | Ruby, Rails, JavaScript, React, Vue.js | オンライン |
DIVE INTO CODE | 実務レベルのスキル習得。Webエンジニアコースと機械学習エンジニアコース。 | Ruby, Rails, Python, 機械学習 | オンライン/通学 |
TechAcademy | オンライン完結型。豊富なコース数とパーソナルメンター制度が特徴。 | Java, PHP, Python, Ruby, iOS, Androidなど多数 | オンライン |
CodeCamp | オンライン・マンツーマン指導。レッスン満足度96.6%。(公式サイト掲載) | HTML/CSS, JavaScript, PHP, Ruby, Java, Python | オンライン |
GEEK JOB | 転職希望者向けの無料スクール。最短1ヶ月でプログラマー転職を目指す。 | Java, PHP, Ruby | オンライン/通学 |
POTEPAN CAMP | Web系開発企業への転職に特化。Ruby on Railsを学び、自社開発企業を目指す。 | Ruby, Rails, HTML/CSS, JavaScript | オンライン |
SAMURAI ENGINEER | 完全オーダーメイドカリキュラムのマンツーマン指導。挫折率8%の実績。(公式サイト掲載) | Python, Java, PHP, Rubyなど多数 | オンライン |
tech boost | 最新技術を学べる。キャリアサポートが手厚く、フリーランス支援も。 | Ruby, PHP, AI, IoT, ブロックチェーン | オンライン/通学 |
Coachtech | フリーランス特化型。コーチング形式で自走力を養い、案件獲得までサポート。 | HTML/CSS, JavaScript, PHP, Laravel | オンライン |
キカガク | AI・データサイエンス分野に特化。多くのコースが第四次産業革命スキル習得講座(Reスキル講座)に認定。 | Python, AI, 機械学習, E資格対策 | オンライン/通学 |
Aidemy | AIプログラミング学習サービス。3ヶ月でAI人材を目指す。給付金対象講座あり。 | Python, AI, 機械学習, データ分析 | オンライン |
ウズウズカレッジ | 20代の第二新卒・既卒・フリーターの就職に特化。ITエンジニアコースを提供。 | Java, CCNA (ネットワーク) | オンライン/通学 |
0円スクール | 完全無料でJavaを学べる。全国に拠点があり通学も可能。 | Java, HTML/CSS, JavaScript, SQL | オンライン/通学 |
プログラマカレッジ | 完全無料でITエンジニアを目指せる。オンライン・通学選択可能。就職率98.3%。(公式サイト掲載) | Java, PHP, Ruby, HTML/CSS, SQL | オンライン/通学 |
リナックスアカデミー | Linux、データベース、ネットワークに強みを持つ専門校。資格取得サポートも充実。 | Linux, LPIC, CCNA, LinuC | 通学 |
インターネット・アカデミー | 日本初のWeb専門スクール。Web制作、プログラミング、マーケティングまで幅広く学べる。 | HTML/CSS, JavaScript, PHP, Ruby, Python | 通学(渋谷/新宿)/オンライン |
ヒューマンアカデミー | 全国に校舎を展開する大手資格スクール。IT・Web分野の講座も豊富。 | Java, Python, Webデザイン, CAD | 通学/オンライン |
KENスクール | 30年以上の実績を持つ個別指導のパソコンスクール。未経験者に優しいカリキュラム。 | Java, C言語, PHP, Webデザイン, Office | 通学(全国)/オンライン |
Winスクール | 全国展開のパソコンスクール。資格の一発合格にこだわり、合格率は99%。(公式サイト掲載) | Java, C言語, Python, CAD, Webデザイン | 通学(全国)/オンライン |
テックアイエス | 6ヶ月間の長期学習と手厚いサポート。卒業後も無期限でキャリアサポートが続く。 | Python, Ruby, HTML/CSS, JavaScript | オンライン/通学 |
デイトラ | 「1日1題」形式で実践的に学ぶ。圧倒的なコストパフォーマンスが魅力。 | Web制作, Webアプリ開発, Python, Ruby | オンライン |
CREATIVE VILLAGE | クリエイター専門のエージェントが運営。Webデベロッパー養成講座などを提供。 | HTML/CSS, JavaScript, React, Next.js | オンライン/通学 |
(注:各スクールのコース内容、料金、サポート体制は変更される可能性があります。最新の情報は必ず各スクールの公式サイトでご確認ください。)
① TECH CAMP(テックキャンプ)
短期間で確かな実力を身につけ、本気でエンジニア転職を目指すなら最有力候補となるスクールです。 運営は株式会社div。特に「エンジニア転職コース」は、600時間という圧倒的な学習量を確保し、未経験からでもプロレベルのスキルを習得できるカリキュラムが組まれています。
特徴は、徹底した学習サポートと手厚い転職支援です。学習中はいつでもプロのメンターに質問できる環境が整っており、挫折させない仕組みが構築されています。転職サポートでは、専属のキャリアアドバイザーが自己分析から求人紹介、面接対策まで一貫してサポート。もし転職が決まらなかった場合の全額返金保証制度(条件あり)は、スクールの自信の表れと言えるでしょう。
学べるスキルは主にWebアプリケーション開発で使われるRuby on Railsが中心です。基礎から応用、チーム開発までを網羅し、実践的な開発能力を養います。オンラインと通学(渋谷校)から選択でき、ライフスタイルに合わせた学習が可能です。費用は高額な部類に入りますが、本気度が高い人にとっては、それに見合う価値のある投資となるでしょう。(参照:TECH CAMP 公式サイト)
② DMM WEBCAMP
DMM.comグループが運営するエンジニアスクールで、信頼性と実績は業界トップクラスです。未経験者向けに特化したカリキュラムと、多様なコース設定が魅力です。
主力コースである「転職コース専門技術」は、経済産業省の第四次産業革命スキル習得講座(Reスキル講座)に認定されており、条件を満たせば受講料の最大70%(上限56万円)が給付金として支給されます。これにより、質の高い教育を比較的リーズナブルに受けられるのが大きなメリットです。学習内容は、Webアプリケーション開発(Ruby on Rails)に加え、需要が急増しているAIやデータサイエンスの基礎も学べるようになっています。
また、DMM WEBCAMPは独自のポートフォリオ制作に力を入れている点も特徴です。単なる課題制作ではなく、企画から設計、開発、リリースまでを経験し、転職活動で強力なアピール材料となるオリジナルサービスを開発できます。もちろん、転職保証制度も完備されており、安心して学習に集中できる環境が整っています。(参照:DMM WEBCAMP 公式サイト)
③ RaiseTech(レイズテック)
「最速で稼げるエンジニアになる」をコンセプトに掲げる、非常に実践的なスクールです。講師は全員が月単価80万円以上の現役エンジニアであり、現場で本当に通用する技術やノウハウを徹底的に叩き込みます。
カリキュラムは、特にインフラ分野に強く、AWS(Amazon Web Services)を体系的に学べるコースは高い評価を得ています。JavaやWordPress、Webデザインなど、現場での需要が高いスキルをピンポイントで学べるコースも用意されています。
RaiseTechの最大の特徴は、質問対応やキャリアサポートが無期限で受けられる点です。卒業後もチャットでの技術的な質問や、キャリアに関する相談が可能なため、フリーランスとして独立した後や、転職先で壁にぶつかった際にも心強い支えとなります。受講生同士のコミュニティも活発で、モチベーションを維持しながら学習を進められます。単にスキルを教えるだけでなく、エンジニアとして自立し、稼ぎ続ける力を養うことにコミットしたスクールです。(参照:RaiseTech 公式サイト)
④ RUNTEQ(ランテック)
Web系開発企業、特に自社開発企業への転職を目指す人に強くおすすめしたいスクールです。株式会社スタートアップテクノロジーが運営しており、現場の声をダイレクトに反映した超実践的なカリキュラムが特徴です。
RUNTEQが重視するのは「自走力」。課題はあえて難易度が高く設定されており、受講生は自分で調べ、考え、試行錯誤する過程で、現場で必須となる問題解決能力を徹底的に鍛えられます。1,000時間に及ぶ学習時間をかけて、質の高いオリジナルポートフォリオを開発することに重点を置いており、その成果物は転職市場で高く評価されています。
学習言語はRuby on Railsが中心ですが、ReactやVue.jsといったモダンなフロントエンド技術も学べます。現役エンジニアの講師によるコードレビューは非常に丁寧で質が高いと評判です。安易な答えを教えるのではなく、受講生自身が答えにたどり着くためのヒントを与える指導スタイルで、本質的な実力を養成します。厳しいながらも、やり遂げた先には確かな成長が待っている、そんな骨太なスクールです。(参照:RUNTEQ 公式サイト)
⑤ DIVE INTO CODE
「プロのエンジニアになるために挑戦する人が、チャンスをつかめる世界をつくる」をビジョンに掲げるスクールです。即戦力として通用する人材の育成に特化しており、実務に近い課題を通じてスキルを習得します。
コースは大きく分けて「Webエンジニアコース(Ruby on Rails)」と「機械学習エンジニアコース」の2つ。特に機械学習コースは、業界でも先駆的に提供を開始しており、数学の基礎から応用、ディープラーニングの実装までを網羅した本格的な内容で評価が高いです。
卒業生の就職先として、有名企業や成長中のスタートアップが多数名を連ねているのも特徴の一つです。DIVE INTO CODEは、単にプログラミングを教えるだけでなく、エンジニアとしての考え方やキャリアパスについても深く指導してくれます。同期の仲間と切磋琢磨しながら、高い目標に向かって努力したい人に向いています。(参照:DIVE INTO CODE 公式サイト)
⑥ TechAcademy(テックアカデミー)
オンライン完結型のプログラミングスクールとして、国内最大級の実績を誇ります。コースの豊富さが最大の特徴で、Webアプリケーション開発、フロントエンド、UI/UXデザイン、Python、AI、iOS/Androidアプリ開発など、30以上のコースから自分の学びたい分野をピンポイントで選択できます。
学習は、週2回のマンツーマンメンタリングと、毎日15時〜23時のチャットサポートが中心です。現役エンジニアであるパーソナルメンターが、学習計画の管理から課題のレビュー、キャリア相談まで親身にサポートしてくれます。
複数のスキルを学びたい人向けに「ウケ放題」プランも用意されており、期間中に対象コースが受け放題になるコストパフォーマンスの高いプランも人気です。まずは特定のスキルを短期間で習得したい、あるいは幅広いスキルを身につけたいと考えている人におすすめのスクールです。(参照:TechAcademy 公式サイト)
⑦ CodeCamp(コードキャンプ)
オンライン・マンツーマンレッスンに特化したスクールで、受講者数は50,000名以上、導入企業は300社以上という豊富な実績があります。(公式サイト掲載)
レッスンは、ビデオ通話を通じて現役エンジニアの講師から直接指導を受けられる形式です。対応時間は365日、7時から23時40分までと非常に幅広く、忙しい社会人や学生でもライフスタイルに合わせて学習時間を確保しやすいのが大きなメリットです。
カリキュラムは、Webデザイン、Webアプリケーション開発(Ruby/PHP)、Java、Pythonなど多岐にわたります。オーダーメイドコースでは、複数の言語やスキルを組み合わせて自分だけのカリキュラムを作成することも可能です。講師を自分で指名できる制度もあり、自分と相性の良い講師を見つけて継続的に指導を受けることで、学習効率を高められます。(参照:CodeCamp 公式サイト)
⑧ GEEK JOB(ギークジョブ)
20代の転職希望者を対象とした、完全無料のプログラミング学習&転職支援サービスです。なぜ無料なのかというと、GEEK JOBは提携企業に受講生を紹介し、企業側から成功報酬を受け取るビジネスモデルを採用しているからです。
受講生は、プログラミング学習から転職活動のサポートまで、一切費用をかけずにサービスを利用できます。学習内容はJava、PHP、Rubyが中心で、インフラの基礎も学べます。最短1ヶ月でのスピード転職を目指すカリキュラムが組まれており、とにかく早くエンジニアとして就職したい人に向いています。
ただし、紹介される企業はGEEK JOBの提携企業に限られる点、原則として転職活動をGEEK JOB経由で行う必要がある点など、いくつかの制約があります。これらの条件を理解した上で、費用をかけずにキャリアチェンジしたい20代にとっては非常に魅力的な選択肢です。(参照:GEEK JOB 公式サイト)
⑨ POTEPAN CAMP(ポテパンキャンプ)
Web系開発企業、特にRuby on Railsを使用する自社開発企業への転職に特化したスクールです。数多くのWeb系企業と提携しており、卒業生の多くが有力なスタートアップやメガベンチャーへの転職を成功させています。
カリキュラムは、現場で求められる実践的なスキルを習得することに重点を置いており、課題のレベルは高いと評判です。現役エンジニアのメンターによる厳しいコードレビューを通じて、保守性の高いコードを書く力が身につきます。
転職サポートが非常に手厚く、提携企業への推薦はもちろん、書類添削や面接対策も徹底的に行ってくれます。また、もし転職が決まらなかった場合の全額返金保証も用意されています。Railsエンジニアとしてキャリアをスタートさせたいという明確な目標がある人にとって、最適な環境が整っています。(参照:POTEPAN CAMP 公式サイト)
⑩ SAMURAI ENGINEER(侍エンジニア)
日本初のマンツーマン専門プログラミング塾として知られています。最大の特徴は、受講生一人ひとりの目標に合わせてカリキュラムを完全オーダーメイドで作成してくれる点です。
「オリジナルのWebサービスを開発したい」「フリーランスとして独立したい」「特定の言語を深く学びたい」といった多様なニーズに柔軟に対応できます。専属の現役エンジニア講師が、学習からポートフォリオ制作、キャリア相談まで一貫してサポートしてくれるため、挫折しにくい環境が整っています。公式サイトによると、挫折率は8%という低い数値を誇ります。
学習できる言語やスキルも多岐にわたり、まさに「あなただけ」の学習プランを実現できます。費用は比較的高めですが、画一的なカリキュラムではなく、自分の目標に最短距離で到達したいと考える人には、唯一無二の価値を提供してくれるスクールです。(参照:SAMURAI ENGINEER 公式サイト)
⑪ tech boost(テックブースト)
株式会社Branding Engineerが運営するエンジニアスクールで、最新技術を学べるカリキュラムと手厚いキャリアサポートが特徴です。RubyやPHPといったWeb開発の基本スキルに加え、AI、IoT、ブロックチェーンといった先端技術のコースも提供しています。
学習はオンラインが基本ですが、都内に教室もあり、通学して直接メンターに質問することも可能です。運営会社がITエンジニア専門の転職エージェント「TechStars Agent」やフリーランス向け案件紹介サービス「Midworks」を手がけているため、卒業後のキャリアパスが豊富なのも大きな強みです。正社員転職だけでなく、フリーランスとしての独立まで見据えたサポートを受けられます。(参照:tech boost 公式サイト)
⑫ Coachtech(コーチテック)
フリーランスエンジニアの育成に特化した、比較的新しいスクールです。その名の通り、「コーチング」を重視した学習スタイルが特徴で、単にスキルを教えるだけでなく、受講生が自ら課題を発見し、解決していく「自走力」を徹底的に養います。
カリキュラムは、Web制作からWebアプリケーション開発(PHP/Laravel)までをカバーしており、実務を強く意識した内容になっています。Coachtechのユニークな点は、学習期間中に模擬案件に挑戦し、卒業後には実際の開発案件を紹介してくれる「案件保証」(条件あり)が付いていることです。これにより、卒業後すぐにフリーランスとして実績を積む第一歩を踏み出せます。フリーランスとして早期に独立したい人には最適なスクールです。(参照:Coachtech 公式サイト)
⑬ キカガク
AI・データサイエンス分野に特化した教育プラットフォームとして、個人・法人問わず高い評価を得ています。特に、AIエンジニア向けの難関資格である「E資格」の認定プログラムは、合格者数で業界トップクラスの実績を誇ります。
Pythonの基礎から始まり、機械学習、ディープラーニング、応用数学までを体系的に学べる長期コースが主力です。多くのコースが経済産業省の「第四次産業革命スキル習得講座(Reスキル講座)」に認定されており、受講料の最大70%が支給されるため、高度なスキルを比較的安価に学ぶことが可能です。動画コンテンツは非常に分かりやすいと評判で、複雑な数式や理論も直感的に理解できるよう工夫されています。AI分野で専門性を高めたいなら、まず検討すべきスクールの一つです。(参照:キカガク 公式サイト)
⑭ Aidemy(アイデミー)
「先端技術を、経済実装する。」をミッションに掲げる、AI特化型のプログラミング学習サービスです。オンラインで完結する手軽さと、体系的なカリキュラムが支持され、多くの受講生を集めています。
主力サービスである「Aidemy Premium」は、3ヶ月、6ヶ月、9ヶ月のプランから選択でき、データ分析や機械学習、自然言語処理など、AIに関連する幅広いスキルを習得できます。24時間のチャットサポートや、現役エンジニアによるコードレビュー、カウンセリングなど、オンラインでも挫折しないためのサポート体制が充実しています。こちらも給付金対象の講座があり、費用を抑えて学習を始められます。AI分野に興味があるけれど、どこから手をつけていいか分からないという初心者の方にもおすすめです。(参照:Aidemy 公式サイト)
⑮ ウズウズカレッジ
20代の第二新卒、既卒、フリーターの就職・転職支援に強みを持つ「ウズキャリ」が運営するスクールです。若年層に特化したキャリアサポートのノウハウが豊富で、IT未経験者を手厚く支援します。
コースは、Webアプリケーション開発で広く使われる「Javaコース」と、ネットワークの知識を証明する資格取得を目指す「CCNAコース」が中心です。単に技術を教えるだけでなく、ビジネスマナーや書類作成、面接対策といった社会人基礎力の研修も充実しており、就職内定率は95%(2021年4月〜2022年3月実績)と非常に高い水準です。同年代の仲間と一緒に、就職という共通の目標に向かって頑張りたい20代に最適な環境です。(参照:ウズウズカレッジ 公式サイト)
⑯ 0円スクール
その名の通り、受講料が一切かからない完全無料のエンジニアスクールです。全国に8つの拠点(札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、神戸、広島、福岡)があり、通学形式で学ぶことができます。オンラインでの受講も可能です。
学習内容は、企業システムで広く採用されているプログラミング言語「Java」に特化しています。現場で開発を行う株式会社バンキング・システムズが運営しており、カリキュラムは実践的な内容になっています。無料の理由は、卒業生を自社やパートナー企業に紹介することで運営費用を賄っているためです。費用をかけずにJavaスキルを身につけ、IT業界に就職したいという強い意志のある人にとっては、絶好の機会となるでしょう。(参照:0円スクール 公式サイト)
⑰ プログラマカレッジ
こちらも完全無料で利用できる、転職支援付きのエンジニアスクールです。オンラインと通学(四ツ谷)を選択でき、柔軟な学習スタイルが可能です。
学習言語はJava、PHP、RubyなどWeb系開発で人気の言語を幅広くカバーしており、チーム開発の経験も積むことができます。最大の強みは、その豊富な求人数と高い就職率です。常時5,000件以上の求人を保有し、専任のキャリアアドバイザーが一人ひとりに合った企業を紹介してくれます。公式サイトによると、就職率は98.3%を誇ります。無料スクールでありながら、有料スクールに引けを取らないサポート体制が魅力です。(参照:プログラマカレッジ 公式サイト)
⑱ リナックスアカデミー
Linuxサーバー、データベース、ネットワークといったITインフラ分野に特化した専門校です。東京(新宿)と横浜に校舎を構える通学型のスクールで、ITインフラエンジニアやデータベースエンジニアを目指す人から高い支持を得ています。
LPICやCCNAといった業界で評価の高い資格の取得に強く、多くの受講生が短期間で合格を果たしています。実機を使った演習が中心で、座学だけでは得られない実践的なスキルが身につきます。Webアプリケーションを動かすための土台となるインフラスキルは非常に需要が高く、専門性を身につけることで市場価値の高いエンジニアを目指せます。(参照:リナックスアカデミー 公式サイト)
⑲ インターネット・アカデミー
1995年に開校した、日本で初めてのWeb専門スクールです。Webサイト制作の国際的な標準を定めるW3C(ワールド・ワイド・ウェブ・コンソーシアム)のメンバー企業でもあり、常に最新かつ標準的な技術を学ぶことができます。
Webデザイン、プログラミング、Webマーケティング、動画編集まで、Webに関連するあらゆるスキルを網羅した講座が用意されています。東京(渋谷・新宿)の校舎でのライブ授業、ビデオオンデマンド授業、マンツーマン授業を自由に組み合わせることができ、オンラインでの受講も可能です。歴史と実績に裏打ちされた質の高い教育を受けたい人におすすめです。(参照:インターネット・アカデミー 公式サイト)
⑳ ヒューマンアカデミー
資格取得やキャリアアップのための社会人向けスクールとして全国的に有名ですが、IT・Web分野の講座も非常に充実しています。全国に校舎があるため、地方在住でも通学しやすいのが大きなメリットです。
プログラミング講座では、JavaやPython、PHPなどを学べるコースがあり、Webデザインや動画クリエイターを目指すコースも人気です。オンラインと通学を組み合わせた「ブレンド学習」が可能で、自分のペースで効率的に学習を進められます。大手ならではの安定した運営と、長年培われた教育ノウハウが魅力です。(参照:ヒューマンアカデミー 公式サイト)
㉑ KENスクール
開校から30年以上の歴史を持つ、老舗のパソコンスクールです。「一人ひとりに質の高い教育を」をモットーに、個別指導(マンツーマン)形式にこだわっています。
受講生のスキルレベルや理解度に合わせて講師が指導を進めてくれるため、プログラミング完全未経験者でも安心して学習を始められます。Webデザインやプログラミング(Java/PHP)、CAD、Officeなど、学べる分野は多岐にわたります。全国の主要都市に校舎があり、好きな時に予約して通えるフリータイム制も、忙しい社会人には嬉しいポイントです。(参照:KENスクール 公式サイト)
㉒ Winスクール
こちらも全国に展開する大手パソコンスクールで、特に資格取得に強いことで知られています。公式サイトによれば、主要な資格の一発合格率は99%を誇ります。
プログラミング関連では、JavaやC言語、Pythonといった言語の基礎から資格対策までを学べる講座があります。WebデザインやCAD、BIM/CIMといった建築・機械分野のスキルも人気です。最新のPCとソフトウェアが揃った学習環境と、個別指導で疑問点をすぐに解決できる体制が整っています。目標とする資格が明確な人にとっては、効率的にスキルアップできるスクールです。(参照:Winスクール 公式サイト)
㉓ テックアイエス
「世界で通用する人材を育成する」をビジョンに、6ヶ月間の長期学習と手厚いコミュニティサポートを提供するスクールです。愛媛県発祥で、現在は日本だけでなくアメリカやインドなどグローバルに展開しています。
特徴的なのは、学習期間6ヶ月+キャリアサポート6ヶ月の合計1年間にわたる長期的な支援体制です。さらに、卒業後も無期限でキャリア相談やイベント参加が可能で、一生涯の繋がりを重視しています。学習内容はプログラミングスキルだけでなく、チーム開発や自走力を鍛えるためのカリキュラムが組まれています。仲間と深く関わりながら、じっくりと実力をつけたい人に向いています。(参照:テックアイエス 公式サイト)
㉔ デイトラ
「1日1題」の課題形式で、無理なく実践的なスキルが身につくオンラインスクールです。圧倒的なコストパフォーマンスの高さで人気を博しており、多くのコースが10万円前後で受講できます。
元々はTwitter上の学習コミュニティから始まったサービスで、受講生同士の繋がりが強く、モチベーションを維持しやすい環境があります。Web制作、Webアプリ開発(Ruby/Python)、Shopify構築、動画編集など、フリーランスとして稼ぎやすいスキルに特化したコースが充実しています。メンターによるサポート期間は1年間と長く、自分のペースで学習を進めたい人に最適です。(参照:デイトラ 公式サイト)
㉕ CREATIVE VILLAGE
クリエイター専門のエージェンシーである株式会社クリーク・アンド・リバー社が運営するスクールです。クリエイティブ業界への深い知見とネットワークを活かした、実践的な講座を提供しています。
Webデベロッパー養成講座では、ReactやNext.jsといったモダンなフロントエンド技術を中心に学び、即戦力となるスキルを身につけます。最大の強みは、運営会社が転職エージェントであるため、卒業後のキャリアサポートが非常に強力な点です。業界に精通したコンサルタントが、ポートフォリオの指導から求人紹介まで一貫してサポートしてくれます。クリエイティブ業界でエンジニアとして活躍したいという明確な目標がある人におすすめです。(参照:CREATIVE VILLAGE 公式サイト)
【目的・タイプ別】あなたに合うエンジニアスクールの見つけ方
数多くのエンジニアスクールの中から、自分に最適な一校を見つけるのは簡単なことではありません。重要なのは、あなたがエンジニアを目指す「目的」を明確にすることです。ここでは、目的やタイプ別に、どのようなスクールが合っているのかを解説します。
本気でエンジニア転職を目指す人向け
「絶対にエンジニアに転職したい」「キャリアチェンジを成功させたい」という強い意志を持つ人には、転職サポートが手厚く、実績が豊富なスクールがおすすめです。
チェックすべきポイントは以下の通りです。
- 転職保証制度の有無と内容: 万が一転職できなかった場合に受講料が返金される制度です。保証が適用されるには、年齢や出席率、課題提出率などの条件があるため、契約前に必ず詳細を確認しましょう。
- 専属キャリアアドバイザーの存在: 自己分析から企業選び、書類添削、面接対策まで、一貫してサポートしてくれるアドバイザーがいると心強いです。
- ポートフォリオ制作の質: 転職活動では、スキルを証明するポートフォリオが極めて重要です。オリジナリティがあり、技術力の高さをアピールできる作品を、プロのフィードバックを受けながら制作できるスクールを選びましょう。
- 卒業生の実績: 卒業生がどのような企業に転職しているかを確認することで、そのスクールの転職サポートの質を推し量ることができます。
【おすすめのスクール例】
- TECH CAMP: 圧倒的な学習量と手厚い転職保証で、未経験からでも短期集中で転職を目指せます。
- DMM WEBCAMP: 給付金を活用でき、質・量ともに充実したポートフォリオ制作に強みがあります。
- POTEPAN CAMP: Ruby on Railsでの自社開発企業への転職に特化しており、ターゲットが明確な人におすすめです。
副業・フリーランスを目指す人向け
会社に縛られず、時間や場所の自由度が高い働き方をしたい人には、フリーランスとしての独立支援に力を入れているスクールが適しています。
チェックすべきポイントは以下の通りです。
- 案件獲得サポートの有無: 卒業後に実際の案件を紹介してもらえたり、案件獲得のための営業ノウハウを教えてくれたりするスクールが理想的です。
- 実践的なカリキュラム: Webサイト制作や小規模なシステム開発など、副業やフリーランスとして受けやすい案件に直結するスキルを学べるかどうかが重要です。
- 卒業後のサポート: 独立後は一人で問題を解決しなければならない場面が増えます。卒業後も技術的な質問ができたり、コミュニティに参加できたりするスクールは非常に心強い存在です。
- コストパフォーマンス: 初期投資を抑えたいフリーランス志望者にとって、受講料と得られるスキルのバランスは重要な選択基準です。
【おすすめのスクール例】
- RaiseTech: 「稼ぐ」ことに特化し、現役エンジニアから実践的な指導を受けられます。卒業後も無期限のサポートが魅力です。
- Coachtech: フリーランス特化型で、案件獲得保証(条件あり)まで付いているのが大きな特徴です。
- デイトラ: 圧倒的なコストパフォーマンスで、Web制作などフリーランスとして始めやすいスキルを学べます。
未経験からITスキルを習得したい人向け
「エンジニアに興味はあるけど、何から始めたらいいか分からない」「プログラミングは難しそう」と感じている完全未経験者の方には、挫折させない仕組みが整っているスクールがおすすめです。
チェックすべきポイントは以下の通りです。
- マンツーマン指導や質問しやすい環境: 専門用語やエラーでつまずいた時に、すぐに質問して解決できる環境は何よりも重要です。メンターが親身に寄り添ってくれるスクールを選びましょう。
- 体系的なカリキュラム: ITの基礎から応用まで、順を追って無理なく学べるカリキュラムが組まれているかを確認しましょう。
- 学習サポート体制: 定期的なカウンセリングや進捗管理など、学習のモチベーションを維持するためのサポートが充実していると安心です。
- オーダーメイドカリキュラム: 自分の興味や目標に合わせて学習内容をカスタマイズできるスクールなら、より楽しく学習を続けられます。
【おすすめのスクール例】
- SAMURAI ENGINEER: 完全オーダーメイドカリキュラムとマンツーマン指導で、あなたのレベルと目標に完璧にフィットした学習が可能です。
- TechAcademy: 豊富なコースの中から興味のある分野を選べ、パーソナルメンターが学習を徹底サポートしてくれます。
- CodeCamp: 365日対応のオンライン・マンツーマンレッスンで、自分のペースで着実にスキルを習得できます。
料金の安さを重視する人向け
「エンジニアにはなりたいけど、高額な受講料は払えない」という方には、無料または低価格で学べるスクールが選択肢になります。
チェックすべきポイントは以下の通りです。
- 無料の理由を理解する: 無料スクールの多くは、提携企業への人材紹介で収益を得ています。そのため、転職先の企業が限定されたり、転職活動に制約があったりする場合があります。そのビジネスモデルを理解し、納得した上で利用することが大切です。
- コストパフォーマンス: 低価格のスクールを選ぶ際は、料金だけでなく、カリキュラムの内容やサポート体制、学習期間などを総合的に見て、自分にとって価値があるかを判断しましょう。
- 給付金制度の活用: 経済産業省の「第四次産業革命スキル習得講座」や厚生労働省の「教育訓練給付制度」の対象講座であれば、受講料の最大70%が補助されます。対象スクールを積極的に検討しましょう。
【おすすめのスクール例】
- GEEK JOB, 0円スクール, プログラマカレッジ: 条件はありますが、完全無料でプログラミング学習から転職支援まで受けられます。
- デイトラ: 10万円前後という低価格ながら、実践的なスキルと1年間のメンターサポートが付いており、非常にコストパフォーマンスが高いです。
- DMM WEBCAMP, キカガク: 給付金制度を活用することで、質の高い教育を大幅に割引された価格で受講できます。
大学生におすすめのスクール
就職活動を有利に進めたい、学生のうちに専門スキルを身につけたいという大学生には、学業と両立しやすく、就活に役立つスクールがおすすめです。
チェックすべきポイントは以下の通りです。
- 学割制度の有無: 多くのスクールで大学生向けの割引プランが用意されています。
- 柔軟な受講スケジュール: オンライン完結型や、授業の合間や夜間にレッスンを受けられるスクールなら、学業やアルバイトと両立しやすいです。
- ポートフォリオの質: 就職活動で他の学生と差をつけるには、質の高いポートフォリオが不可欠です。実践的な作品制作をサポートしてくれるスクールを選びましょう。
- インターンシップや就活支援: IT企業へのインターンシップを紹介してくれたり、新卒向けの就活サポートが充実していたりすると、より有利に就職活動を進められます。
【おすすめのスクール例】
- TechAcademy, CodeCamp: オンラインで柔軟に学べ、学割も利用できます。多様なコースから興味のある分野を選べるのも魅力です。
- RUNTEQ: 就活で高く評価される、質の高いポートフォリオ制作に集中できます。
- キカガク: AIやデータサイエンスといった先端分野のスキルは、就職市場での希少価値を高めます。
まずは無料で試したい人向け
「いきなり数十万円を払うのは不安」「スクールの雰囲気を知りたい」という方は、無料カウンセリングや無料体験を積極的に活用しましょう。
ほとんどのエンジニアスクールでは、入学前に以下のような機会を設けています。
- 無料カウンセリング: キャリアアドバイザーに、学習内容やキャリアパス、料金などについて個別に相談できます。自分の悩みや不安を直接ぶつけてみましょう。
- 無料体験レッスン: 実際にプログラミングに触れたり、教材の一部を試したりすることができます。カリキュラムの分かりやすさや、学習の進め方が自分に合っているかを確認できます。
最低でも2〜3社の無料カウンセリングに参加することをおすすめします。 複数のスクールを比較することで、それぞれの強みや弱み、雰囲気の違いが明確になり、より客観的な視点で自分に合ったスクールを選ぶことができます。
エンジニアスクール選びで失敗しないための10のチェックポイント
高額な費用と時間を投資するエンジニアスクール選び。後悔しないためには、いくつかの重要なポイントを押さえておく必要があります。ここでは、スクール選びで失敗しないための10のチェックポイントを具体的に解説します。
① 目的やゴールを明確にする
何よりもまず、「なぜエンジニアになりたいのか」「スクールを卒業した後にどうなっていたいのか」という目的やゴールを具体的に設定することが重要です。
- 「Web系自社開発企業に正社員として転職したい」
- 「3ヶ月後には副業で月5万円稼げるようになりたい」
- 「フリーランスとして独立し、海外で働きたい」
- 「AIのスキルを身につけて、現在の仕事に活かしたい」
目的が明確であればあるほど、それに合った言語、カリキュラム、サポート体制を持つスクールを効率的に絞り込むことができます。逆に、目的が曖昧なままスクールに入ってしまうと、学習のモチベーションが続かなかったり、卒業後のキャリアが描けなかったりする原因になります。まずは自己分析から始めましょう。
② 学びたいプログラミング言語やスキルで選ぶ
あなたの目的によって、学ぶべきプログラミング言語やスキルは異なります。自分が進みたい分野で必要とされる技術を学べるスクールを選びましょう。
- Webサービス開発(Web系エンジニア):
- Ruby (Ruby on Rails): スタートアップ企業で多く採用されており、素早い開発が得意。RUNTEQ, POTEPAN CAMPなど。
- PHP (Laravel): WordPressをはじめ世界中の多くのWebサイトで使われており、案件数が豊富。Coachtechなど。
- Java: 大規模な業務システムやAndroidアプリ開発で広く使われる。安定性と汎用性が高い。RaiseTech, 0円スクールなど。
- AI・機械学習・データサイエンス:
- Python: AI開発の分野ではデファクトスタンダード。シンプルな文法で学びやすい。キカガク, Aidemyなど。
- ITインフラ(インフラエンジニア):
- Linux, AWS: サーバーやネットワークの構築・運用に必須の知識。RaiseTech, リナックスアカデミーなど。
自分がどの分野に興味があるのか、将来性や求人数なども考慮しながら、学習する技術分野を見極めることが大切です。
③ 自分に合った受講形式(オンライン・通学)を選ぶ
エンジニアスクールには、主に「オンライン型」と「通学型」があります。それぞれのメリット・デメリットを理解し、自分のライフスタイルや性格に合った形式を選びましょう。
- オンライン型: 時間や場所を選ばずに学習できるため、地方在住者や働きながら学びたい社会人に最適です。ただし、自己管理能力が求められます。
- 通学型: 講師に直接質問でき、仲間と切磋琢磨することでモチベーションを維持しやすいです。一方で、校舎に通う時間と交通費がかかります。
最近では、両方の良いところを組み合わせた「ハイブリッド型」のスクールも増えています。どちらが自分に合っているか、無料体験などを通じて確認するのがおすすめです。
④ 料金プランと支払い方法を確認する
受講料はスクール選びの大きな要素です。表示されている金額だけでなく、総額でいくらかかるのかを必ず確認しましょう。
- 入学金、教材費などの追加料金: 受講料以外に必要な費用がないか確認します。
- 支払い方法: 一括払いだけでなく、分割払いやローンに対応しているか。金利はどれくらいかも重要です。
- 返金保証制度: 転職保証や満足できなかった場合の返金制度の有無と、その適用条件を細かくチェックします。
- 給付金制度: 「教育訓練給付制度」などの対象講座であれば、大幅に費用を抑えられます。自分が対象になるか、ハローワークなどで確認してみましょう。
⑤ 転職・就職サポートの手厚さで選ぶ
転職を目的とするなら、サポートの手厚さは絶対に妥協できないポイントです。
- サポートの範囲: 求人紹介だけでなく、キャリアプランの相談、自己分析のサポート、履歴書・職務経歴書の添削、ポートフォリオのレビュー、模擬面接など、どこまでサポートしてくれるのかを確認します。
- 紹介企業の質: どんな企業を紹介してくれるのか。SES(客先常駐)企業が中心なのか、自社開発企業や受託開発企業も含まれるのか。自分の希望と合っているかを見極めましょう。
- サポート期間: 卒業後いつまでサポートが続くのかも重要です。無期限で相談できるスクールもあります。
- 転職実績: 転職成功率の数字だけでなく、卒業生がどのような企業に、どのような職種で転職しているのか、具体的な実績を確認しましょう。
⑥ 講師の質や経歴を確認する
教えてくれる講師がどのような人物かは、学習の質を大きく左右します。
- 現役エンジニアか: 常に技術がアップデートされるIT業界では、現場の第一線で活躍する現役エンジニアから学ぶのが最も効率的です。最新の技術トレンドや、現場で求められる実践的なノウハウを教えてもらえます。
- 実務経験: どのような開発経験をどれくらい積んできたのか。講師の経歴は公式サイトで公開されていることが多いので、チェックしてみましょう。
- 教えるスキル: 技術力があることと、教えるのが上手いことはイコールではありません。無料カウンセリングや体験レッスンで、講師の話し方や説明の分かりやすさを確認するのも良い方法です。
⑦ カリキュラムの内容を比較する
カリキュラムが自分の目的に合っており、実践的なスキルが身につく内容になっているかを見極めましょう。
- 実践的か: 基礎文法の学習だけでなく、実際に手を動かしてWebサイトやアプリケーションを開発する演習が豊富に含まれているか。
- ポートフォリオ制作: 転職活動で必須となるポートフォリオ(成果物)を制作するカリキュラムが含まれているか。テンプレートの改修ではなく、オリジナルの作品を企画から作れるのが理想です。
- チーム開発の経験: 実際の開発現場ではチームで作業することがほとんどです。Git/GitHubを使ったバージョン管理や、他のメンバーとの共同開発を経験できるカリキュラムは非常に価値があります。
⑧ 教育訓練給付制度の対象か確認する
教育訓練給付制度は、働く人のスキルアップやキャリア形成を支援するために、厚生労働大臣が指定する講座の受講費用の一部を国が補助してくれる制度です。 これを活用しない手はありません。
- 専門実践教育訓練: 受講費用の最大70%(年間上限56万円)が支給される、非常に手厚い制度です。DMM WEBCAMPやキカガクなど、多くのエンジニアスクールがこの対象講座を提供しています。
- 特定一般教育訓練: 受講費用の40%(上限20万円)が支給されます。
自分が給付の対象となるか(雇用保険の加入期間など)、また希望するスクールのコースが対象となっているかは、必ず事前にハローワークのウェブサイトやお近くのハローワークで確認しましょう。(参照:ハローワークインターネットサービス)
⑨ 卒業生の実績や口コミ・評判を参考にする
公式サイトの情報だけでなく、第三者の意見も参考にすることで、より客観的にスクールを判断できます。
- 卒業生のインタビューやポートフォリオ: 公式サイトに掲載されている卒業生の声や制作物を見ることで、スクール卒業後の具体的なイメージが湧きます。
- SNSや口コミサイト: Twitterやブログなどで、実際に受講した人のリアルな感想を探してみましょう。「(スクール名) 評判」「(スクール名) 転職」などのキーワードで検索すると見つかりやすいです。
- 情報の取捨選択: ただし、ネット上の口コミは個人の主観であり、中には極端な意見や古い情報も含まれます。あくまで参考程度に留め、鵜呑みにしないように注意しましょう。
⑩ 無料カウンセリングや体験に参加してみる
最終的な判断を下す前に、必ず無料カウンセリングや体験レッスンに参加しましょう。 これが最も確実な情報収集の方法です。
- 雰囲気の確認: スクールの雰囲気や、メンター、スタッフの人柄を肌で感じることができます。
- 疑問の解消: Webサイトだけでは分からなかった細かい点や、自分の状況に合わせた具体的な質問を直接ぶつけることができます。
- 複数のスクールを比較: 最低でも2〜3社は参加して比較検討することをおすすめします。それぞれの対応や説明を比べることで、自分にとって最も信頼できる、相性の良いスクールが見つかります。
これらの10のチェックポイントを一つひとつ確認していくことで、あなたにとって最適なエンジニアスクールを選び、後悔のないキャリアチェンジを実現できるはずです。
エンジニアスクールの主な種類と特徴
エンジニアスクールの受講形式は、大きく分けて「オンライン型」「通学型」「ハイブリッド型」の3つに分類されます。それぞれの特徴を理解し、ご自身のライフスタイルや学習スタイルに最適なものを選びましょう。
種類 | メリット | デメリット | こんな人におすすめ |
---|---|---|---|
オンライン型 | ・場所や時間を選ばず学習できる ・通学の時間や交通費がかからない ・自分のペースで進められる ・通学型より比較的安価な傾向 |
・強い自己管理能力が求められる ・モチベーション維持が難しい場合がある ・仲間との繋がりが希薄になりがち ・PCやネット環境を自分で用意する必要がある |
・地方在住の人 ・仕事や学業で忙しい社会人・学生 ・自分のペースで学習したい人 |
通学型 | ・講師に直接その場で質問できる ・仲間と切磋琢磨し、モチベーションを維持しやすい ・集中できる学習環境が整っている ・学習習慣を強制的に作れる |
・校舎に通う時間と交通費がかかる ・開校時間が決まっており、時間に制約がある ・近くに校舎がないと通えない ・オンライン型より比較的高価な傾向 |
・一人では学習が続かない人 ・直接質問して疑問をすぐに解決したい人 ・仲間と一緒に頑張りたい人 ・自宅では集中できない人 |
ハイブリッド型 | ・オンラインと通学の良いとこ取りができる ・普段はオンラインで学び、必要に応じて校舎を利用できる ・学習の自由度とサポートの手厚さを両立 |
・提供しているスクールが限られる ・料金体系が複雑な場合がある ・校舎が近くにないとメリットを活かしきれない |
・柔軟な学習スタイルを求める人 ・オンラインの自由さと通学の安心感の両方が欲しい人 |
オンライン型
オンライン型は、インターネット環境さえあれば、いつでもどこでも学習できるのが最大のメリットです。PCとインターネット回線を用意し、提供される学習システムや動画教材、チャットツールなどを使って学習を進めます。
地方に住んでいて近くに校舎がない方や、仕事や学業で決まった時間を確保するのが難しい社会人・学生にとって、非常に魅力的な選択肢です。自分の都合の良い時間に学習できるため、ライフスタイルに合わせた柔軟なスケジュールを組むことができます。また、校舎の維持費などがかからない分、通学型に比べて受講料が安価な傾向にあるのも利点です。
一方で、最大の課題はモチベーションの維持と自己管理です。強制力がないため、つい学習を後回しにしてしまったり、孤独感から挫折してしまったりする可能性があります。そのため、オンライン型を選ぶ際は、メンターによる定期的な進捗確認や、受講生同士が交流できるコミュニティの有無など、サポート体制が充実しているスクールを選ぶことが成功の鍵となります。
通学型
通学型は、決められた日時に校舎へ通い、直接講師から指導を受ける伝統的な学習スタイルです。最大のメリットは、分からないことがあればその場で講師に質問し、すぐに解決できる点です。目の前に講師やメンターがいる安心感は、特にプログラミング初心者にとっては非常に大きいです。
また、同じ目標を持つ仲間と一緒に学ぶことで、互いに励まし合い、モチベーションを高め合うことができます。学習に行き詰まった時に相談したり、情報交換をしたりする仲間がいることは、学習を継続する上で強力な支えとなります。「家ではなかなか集中できない」という方にとっても、強制的に学習時間を確保できる環境は大きなメリットと言えるでしょう。
デメリットは、時間と場所の制約です。校舎までの移動時間や交通費がかかり、開校時間も決まっているため、オンライン型ほどの自由度はありません。また、都市部に校舎が集中しているため、地方在住者にとっては選択肢が限られます。
ハイブリッド型(オンライン+通学)
ハイブリッド型は、オンライン学習と通学学習の両方のメリットを享受できる新しいスタイルです。基本的にはオンラインで自分のペースで学習を進め、週に1回校舎に通って直接指導を受けたり、集中したい時だけ校舎の自習室を利用したりといった柔軟な使い方ができます。
「普段は自宅で学習したいけど、対面で質問できる機会も欲しい」「他の受講生と交流する場も持ちたい」といったニーズに応えることができます。学習の自由度と、手厚いサポートの両方を求める方にとっては、理想的な学習環境と言えるでしょう。
ただし、この形式を提供しているスクールはまだ限られており、また、校舎が近くになければそのメリットを十分に活かすことができません。料金体系もオンラインプランと通学プランの中間、あるいは両方の良い点を組み合わせた独自のプランになっている場合があるため、内容をよく確認する必要があります。
エンジニアスクールに通う4つのメリット
独学でもプログラミングを学ぶことは可能ですが、多くの人がエンジニアスクールを選びます。それには、独学にはない明確なメリットがあるからです。ここでは、エンジニアスクールに通う主な4つのメリットを解説します。
① 効率的な学習で挫折しにくい
プログラミング学習における最大の敵は「挫折」です。独学者の挫折率は約9割にものぼると言われています。その主な原因は、「何から学べば良いか分からない」「エラーが解決できない」「モチベーションが続かない」の3つです。
エンジニアスクールでは、プロのエンジニアになるための最短ルートが体系化されたカリキュラムが用意されています。初心者がつまずきやすいポイントを熟知した上で作られているため、無駄な遠回りをすることなく、効率的にスキルを習得できます。特に、最初の難関である「開発環境の構築」でつまずく心配がないのは大きな利点です。構造化されたロードマップに沿って学習を進めることで、ゴールを見失うことなく、着実にステップアップできます。
② 疑問点をすぐに解消できる学習環境
プログラミング学習では、必ずと言っていいほどエラーや分からないことに遭遇します。独学の場合、この解決に何時間も、時には何日もかかってしまい、それが学習意欲を削ぐ大きな原因となります。
エンジニアスクールには、現役エンジニアである講師やメンターにいつでも質問できる環境が整っています。チャットやビデオ通話、対面などで質問すれば、的確なアドバイスや解決へのヒントをすぐに得ることができます。この「すぐに聞ける」という環境は、学習のスピードを飛躍的に加速させます。また、単に答えを教えるのではなく、問題解決の考え方やデバッグの方法まで指導してくれるため、将来的に自走できるエンジニアになるための基礎が身につきます。
③ 手厚い転職・就職サポートを受けられる
多くの人にとって、スクールに通う最大の目的は「エンジニアへの転職」でしょう。エンジニアスクールは、この転職活動を強力にバックアップしてくれる点が大きなメリットです。
独学での転職活動は、孤独で情報も限られます。しかし、スクールでは専属のキャリアアドバイザーが付き、以下のような手厚いサポートを受けられます。
- キャリアカウンセリング: あなたの強みや希望に合わせたキャリアプランを一緒に考えてくれます。
- 書類添削: エンジニア採用担当者の目に留まる、魅力的な履歴書や職務経歴書の書き方を指導してくれます。
- 面接対策: 技術面接や人事面接を想定した模擬面接を繰り返し行い、自信を持って本番に臨めるようにします。
- 求人紹介: スクールが独自に持つ企業とのコネクションを活かし、一般には公開されていない非公開求人や、優良企業の求人を紹介してくれる場合があります。
これらのサポートは、独学では決して得られない、スクールならではの大きな価値です。
④ 実践的なポートフォリオを制作できる
未経験者の転職活動において、自分のスキルを客観的に証明するために最も重要なのが「ポートフォリオ(成果物)」です。
独学で質の高いポートフォリオを一人で作り上げるのは非常に困難です。しかし、スクールではカリキュラムの一環としてポートフォリオ制作が組み込まれており、プロのエンジニアからフィードバックを受けながら、実践的でレベルの高い作品を制作することができます。
企画の段階から相談に乗ってもらい、技術選定のアドバイスを受け、コードレビューで保守性の高い書き方を学ぶ。こうしたプロセスを経て作られたポートフォリオは、あなたの技術力、学習意欲、そして問題解決能力を雄弁に物語る、最高の武器となります。このポートフォリオがあるかないかで、転職活動の成功率は大きく変わってくると言っても過言ではありません。
知っておくべきエンジニアスクールの3つのデメリット・注意点
エンジニアスクールには多くのメリットがある一方で、デメリットや注意すべき点も存在します。これらを事前に理解しておくことで、入学後のギャップを防ぎ、より現実的な視点でスクール選びができます。
① 受講費用がかかる
最も大きなデメリットは、やはり受講費用が高額であることです。スクールやコースにもよりますが、数十万円から、中には100万円を超えるものもあります。これは決して安い投資ではありません。
そのため、費用対効果を慎重に考える必要があります。「本当にその金額を投資する価値があるのか」「卒業後にその投資を回収できる見込みはあるのか」を自問自答することが大切です。無料カウンセリングなどで、学習内容やサポート体制がその金額に見合っているかをしっかりと見極めましょう。また、分割払いや教育訓練給付制度などを活用して、負担を軽減する方法も検討することをおすすめします。高額な費用を支払うからには、「必ず元を取る」という強い覚悟を持って学習に臨む姿勢が不可欠です。
② 学習時間の確保が必要になる
「スクールに通えば、自動的にエンジニアになれる」というのは大きな誤解です。スクールはあくまで学習をサポートしてくれる場であり、スキルを習得するためには、カリキュラムとは別に膨大な自己学習時間が必要になります。
一般的に、未経験からエンジニアになるためには、最低でも800〜1,000時間の学習が必要と言われています。例えば、3ヶ月(約12週)のコースであれば、週に60〜80時間程度の学習時間を確保しなければならない計算になります。働きながら学習を進める場合は、平日の夜や週末の時間をすべて学習に充てるくらいの覚悟が必要です。
スクールに通う前に、自分の生活の中でどれくらいの学習時間を確保できるのかを現実的にシミュレーションしておくことが重要です。中途半端な覚悟で始めると、学習についていけなくなり、結果的に挫折してしまう可能性があります。
③ 必ずしも転職が保証されるわけではない
多くのスクールが「転職成功率98%」や「転職保証」といった魅力的な言葉を掲げていますが、これを鵜呑みにしてはいけません。スクールに通ったからといって、100%の転職が保証されるわけではないのです。
「転職保証」には、多くの場合、細かい適用条件が定められています。例えば、「30歳未満であること」「出席率が95%以上であること」「期間内に全ての課題を提出すること」「スクールが紹介した企業を複数社受けること」などです。これらの条件を満たせなければ、保証の対象外となってしまいます。契約前に、保証の適用条件を隅々まで確認することが極めて重要です。
結局のところ、スクールはあくまで転職活動を有利に進めるための「ツール」であり、最終的に内定を勝ち取れるかどうかは、あなた自身の努力と意欲にかかっています。 スクールに依存しすぎず、主体的に学習し、積極的に行動する姿勢が求められます。
「エンジニアスクールは意味ない」と言われる本当の理由
インターネット上では、「エンジニアスクールは意味ない」「お金の無駄」といったネガティブな意見を目にすることがあります。しかし、多くの成功事例があるのも事実です。なぜ、このような意見が出てくるのでしょうか。その背景にある本当の理由を3つの側面から解説します。
費用対効果が低いと感じるケースがある
「意味ない」という意見の最も大きな根拠は、「支払った高額な費用に見合うリターンが得られなかった」と感じる人がいることです。数十万円を投資したにもかかわらず、「期待したレベルのスキルが身につかなかった」「希望する企業に転職できなかった」「卒業後の年収が想定より低かった」といったケースです。
このようなミスマッチが起こる原因は、いくつか考えられます。一つは、スクール選びの失敗です。自分の目的やレベルに合わないスクールを選んでしまった場合、学習内容に満足できず、費用対効果が低いと感じてしまいます。もう一つは、受講生本人の期待値が高すぎたケースです。「スクールに行きさえすれば、誰でも有名企業の高年収エンジニアになれる」といった過度な期待を抱いていると、現実とのギャップに失望してしまうのです。現実は、スクール卒業はあくまでスタートラインに立ったに過ぎません。
スクール任せでは実践的なスキルが身につかない
「スクールを卒業したのに、現場で全く通用しなかった」という声も、「意味ない」論の根拠となります。これは、受講生の学習姿勢に問題があるケースがほとんどです。
スクールのカリキュラムをただ受け身でこなしているだけでは、本当の意味での実践的なスキル、すなわち「自走力」は身につきません。自走力とは、未知の問題に直面した際に、自分で調べ、考え、試行錯誤して解決に導く能力のことで、エンジニアにとって最も重要なスキルの一つです。
スクールは、この自走力を鍛えるための「練習場」と捉えるべきです。 カリキュラムで学んだ知識を応用してオリジナルの機能を追加してみたり、エラーが出たらすぐに答えを求めるのではなく、まずは自分で原因を徹底的に調査してみたりと、能動的な学習姿勢が不可欠です。スクールに全てを依存し、「教えてもらう」という受け身の姿勢でいる限り、いつまでたっても実践的なスキルは身につかないでしょう。
転職保証には厳しい条件が設定されている場合がある
「転職保証があるから安心だと思って入ったのに、保証されなかった」という不満も、「意味ない」という評判に繋がります。前述の通り、転職保証制度には厳しい適用条件が付随していることが一般的です。
年齢制限、出席率、課題提出、指定企業への応募義務など、スクール側が定める全ての条件をクリアしなければ、保証は適用されません。この条件を契約時にしっかりと確認せず、安易に「保証があるから大丈夫」と考えてしまうと、後で「話が違う」ということになりかねません。
スクール側からすれば、学習意欲が低く、努力をしない受講生の転職まで保証することはできません。転職保証は、「スクールが定めた学習を誠実にやり遂げたにもかかわらず、結果が出なかった場合」のセーフティネットであると理解しておく必要があります。スクールは魔法の杖ではなく、あなたの努力を前提としたサポート機関なのです。
エンジニアスクールに関するよくある質問
最後に、エンジニアスクールを検討している方が抱きがちな、よくある質問とその回答をまとめました。
プログラミング未経験でも問題ありませんか?
全く問題ありません。 ほとんどのエンジニアスクールは、プログラミング完全未経験者を対象としたカリキュラムを用意しています。
PCの基本的な操作(タイピングやファイルの保存など)ができれば、誰でもスタートできます。カリキュラムは、「プログラミングとは何か」といった基本的な概念から、一つひとつ順を追って学べるように設計されています。むしろ、変な癖がついていない分、素直に知識を吸収できるというメリットもあります。最も重要なのは、「エンジニアになりたい」という強い意欲です。
30代・40代からでもエンジニアになれますか?
結論から言うと、可能です。 実際に30代や40代で未経験からエンジニアに転職し、活躍している方はたくさんいます。
ただし、20代のポテンシャル採用とは異なり、企業側もよりシビアな目で見てくることは事実です。そのため、これまでの社会人経験をどのように活かせるかという視点が重要になります。例えば、営業経験者なら顧客折衝能力、マネジメント経験者ならプロジェクト管理能力といった、プログラミングスキル以外の付加価値をアピールすることが成功の鍵です。また、学習意欲やスキルの高さを証明するために、質の高いポートフォリオを作成することが20代以上に求められます。
無料のエンジニアスクールはなぜ無料なのですか?
無料のエンジニアスクールは、卒業生を提携先のIT企業に紹介し、企業から紹介手数料(採用フィー)を受け取ることで運営されています。 これは、転職エージェントと同じビジネスモデルです。
受講生は無料で学習と転職サポートを受けられるという大きなメリットがありますが、一方で以下のような制約がある場合が多いです。
- 紹介される企業が限定される(主に提携企業)。
- 一定期間内に転職活動を行う義務がある。
- 途中で辞退した場合や、紹介先以外に就職した場合に違約金が発生することがある。
これらの条件を十分に理解し、自分のキャリアプランと合致するかを慎重に判断する必要があります。
平均的な学習期間はどれくらいですか?
一般的には3ヶ月〜6ヶ月が主流です。
- 短期集中型(1ヶ月〜3ヶ月): 毎日フルタイムで学習にコミットできる方向け。短期間で一気にスキルを習得し、早期の転職を目指します。学習密度は非常に高くなります。
- 標準型(3ヶ月〜6ヶ月): 働きながら学習する方や、自分のペースでじっくり学びたい方向け。最も一般的な期間設定です。
- 長期型(6ヶ月以上): より高度で専門的なスキルを習得したり、手厚いサポートを受けながら着実に実力をつけたい方向けのプランです。
自分の確保できる学習時間や、いつまでに転職したいかという目標から逆算して、最適な期間のコースを選びましょう。
受講料の相場はいくらですか?
受講料はスクールやコースによって大きく異なりますが、有料スクールの相場は30万円〜100万円程度です。
- オンライン特化型(30万円〜60万円): 校舎の維持費などがかからないため、比較的安価な傾向にあります。
- 通学・ハイブリッド型(50万円〜100万円): 手厚い対面サポートがある分、高額になる傾向があります。
- マンツーマン・オーダーメイド型: サポートが手厚くなるほど高額になります。
料金だけで判断せず、カリキュラムの内容、サポート体制、学習期間などを総合的に見て、コストパフォーマンスを判断することが重要です。
オンラインと通学はどちらが良いですか?
一概にどちらが良いとは言えず、あなたのライフスタイルや性格によります。
- オンラインがおすすめな人:
- 地方在住で近くに校舎がない
- 仕事や学業が忙しく、決まった時間を確保できない
- 自分のペースで学習を進めたい
- 自己管理が得意
- 通学がおすすめな人:
- 一人だとモチベーションが続かない
- 直接講師に質問したい
- 仲間と一緒に頑張りたい
- 学習に集中できる環境が欲しい
まずは無料カウンセリングや体験に参加してみて、それぞれの雰囲気を確かめ、自分に合っていると感じる方を選ぶのが最善の方法です。
まとめ
この記事では、2024年最新のおすすめエンジニアスクール25社をはじめ、目的別の選び方、失敗しないためのチェックポイント、そしてスクールに関する様々な情報について網羅的に解説しました。
ITエンジニアは、今後も需要が高まり続ける将来性のある職業です。そして、エンジニアスクールはそのキャリアへの扉を開くための非常に強力な手段となり得ます。しかし、その成功はスクール任せでは決して得られません。
最も重要なのは、あなた自身の「目的」を明確にし、それに合ったスクールを主体的に選ぶこと。そして、入学後は受け身にならず、貪欲に知識を吸収し、自ら手を動かし続けることです。
スクールはあくまであなたの努力を加速させるための「ブースター」です。高額な費用と貴重な時間を投資するからには、その価値を最大限に引き出すという強い意志を持ってください。
この記事で紹介した情報を参考に、まずは気になるスクールの無料カウンセリングに複数参加してみることから始めましょう。実際に話を聞き、雰囲気を肌で感じることで、あなたに最適な一校がきっと見つかるはずです。
あなたのエンジニアとしての輝かしいキャリアの第一歩を、心から応援しています。