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ECコンサルティングの費用相場を解説 おすすめ会社20選も比較

ECコンサルティングの費用相場を解説、おすすめ会社も比較

EC(電子商取引)市場の拡大に伴い、多くの企業がオンラインでの販売に活路を見出しています。しかし、競争が激化する中で「ECサイトを立ち上げたものの、売上が伸び悩んでいる」「何から手をつければ良いかわからない」といった課題を抱える事業者も少なくありません。このような課題を解決し、ビジネスの成長を支援するのがECコンサルティングです。

本記事では、ECコンサルティングの基本的な役割から、運営代行との違い、具体的な業務内容、そして気になる費用相場までを網羅的に解説します。さらに、失敗しないコンサルティング会社の選び方や、おすすめの会社20選も紹介します。EC事業の成功を目指す全ての事業者にとって、最適なパートナーを見つけるための一助となれば幸いです。

ECコンサルティングとは

ECコンサルティングとは

ECコンサルティングとは、ECサイトの売上向上や事業成長を目的として、専門的な知識と経験に基づき、戦略立案から施策実行、分析・改善までを支援するサービスです。ECビジネスは、単に商品をオンラインで販売するだけでなく、集客、接客、追客、データ分析、在庫管理、物流など、多岐にわたる専門領域が複雑に絡み合っています。これらの領域すべてにおいて高い専門性を維持し、最新のトレンドを追い続けることは、多くの企業にとって大きな負担となります。

ECコンサルタントは、EC事業者が抱える課題を客観的な視点で分析し、その企業や商材に最適な解決策を提案・実行するパートナーです。市場や競合の動向を分析し、事業の方向性を定める「戦略家」としての役割や、具体的な集客施策やサイト改善を実行する「実務家」としての役割を担い、EC事業の成長を二人三脚で目指します。

近年、ECコンサルティングの重要性が増している背景には、以下のような市場の変化が挙げられます。

  1. 市場競争の激化: Amazonや楽天市場といった巨大モールへの出店が容易になった一方で、多数の競合と同じ土俵で戦う必要があります。また、自社ECサイト(D2C)においても、独自の価値を打ち出し、顧客を獲得・維持するための高度な戦略が求められます。
  2. テクノロジーの進化: AIを活用したレコメンド機能、MA(マーケティングオートメーション)ツールの導入、SNSと連携したライブコマースなど、新しい技術や手法が次々と登場しています。これらの最新技術を効果的に活用するには、専門的な知見が不可欠です。
  3. 消費者行動の多様化: スマートフォンの普及により、消費者はいつでもどこでも情報を収集し、購買を決定するようになりました。SNSの口コミ、インフルエンサーのおすすめ、比較サイトなど、購買に至るまでのタッチポイントが複雑化しており、顧客一人ひとりに合わせたアプローチが重要になっています。

このような複雑で変化の速いEC市場において、自社のリソースやノウハウだけでは対応しきれない課題を解決し、持続的な成長を実現するためにECコンサルティングが活用されています。 新規でEC事業を立ち上げる企業はもちろん、すでに運営しているものの伸び悩んでいる企業、さらなる事業拡大を目指す企業など、あらゆるフェーズの事業者にとって強力な武器となり得ます。ECコンサルティングは、単なる外部の助言者ではなく、事業の成功を共に目指す戦略的パートナーと位置づけることができるでしょう。

ECコンサルティングと運営代行の違い

ECコンサルティングとEC運営代行は、どちらもEC事業を支援するサービスですが、その役割と目的には明確な違いがあります。両者の違いを理解し、自社の課題や目的に合わせて適切なサービスを選択することが重要です。

比較項目 ECコンサルティング EC運営代行
主な役割 戦略家・司令塔 実行部隊・オペレーター
目的 売上・利益の最大化、事業成長 日常業務の効率化、リソース不足の解消
業務内容 戦略立案、市場分析、KPI設定、施策の提案・監修、データ分析、改善提案 商品登録、在庫管理、受発注処理、顧客対応、メルマガ配信などの実務作業
思考の軸 「何を」「なぜ」「どのように」やるべきかを考える 指示された業務を「正確に」「効率よく」実行する
費用形態 月額固定型、成果報酬型、プロジェクト型 月額固定型、従量課金型
向いている企業 根本的な課題を解決したい、事業を大きく成長させたい 日々の運用リソースが不足している、ノンコア業務を外注したい

ECコンサルティングは、「何をすべきか」「なぜそれを行うのか」という事業の根幹に関わる戦略的な部分を担います。 いわば、EC事業における「司令塔」や「参謀」のような存在です。市場調査や競合分析を通じて事業の方向性を定め、KGI(重要目標達成指標)やKPI(重要業績評価指標)を設定し、その目標を達成するための具体的なロードマップを描きます。そして、SEO対策、広告運用、CRM施策といった個別の施策が戦略に沿って効果的に実行されているかを監督し、データに基づいて改善提案を行います。その目的は、EC事業全体のパフォーマンスを向上させ、持続的な売上・利益の成長を実現することにあります。

一方、EC運営代行は、「何をすべきか」が明確になっている業務を、事業者に代わって実行するサービスです。こちらは「実行部隊」や「オペレーター」と表現できます。主な業務は、商品ページの作成・登録、在庫数の更新、注文の受付・発送手配、問い合わせ対応、メルマガの作成・配信といった、日々のECサイト運営に欠かせない定型的な作業です。EC運営代行の主な目的は、事業者のリソース不足を解消し、煩雑な日常業務から解放することにあります。これにより、事業者は商品開発やマーケティング戦略の策定といった、よりコアな業務に集中できるようになります。

どちらを選ぶべきか?

自社の課題がどこにあるかによって、選ぶべきサービスは異なります。

  • 「売上が頭打ちで、何が原因かわからない」
  • 「新しい集客方法を試したいが、何から手をつければいいか不明」
  • 「データはあるが、どう分析して改善に繋げればいいかわからない」

このような「何をすべきか」が不明確な戦略レベルの課題を抱えている場合は、ECコンサルティングが適しています。

  • 「商品登録や顧客対応に追われて、新しい企画を考える時間がない」
  • 「人手が足りず、注文が増えると発送ミスが起きてしまう」
  • 「メルマガを定期的に配信したいが、手が回らない」

このような「やるべきことはわかっているが、実行する時間や人手がない」というリソースレベルの課題を抱えている場合は、EC運営代行が適しています。

ただし、実際には両者の領域は完全に独立しているわけではありません。コンサルティング会社が運営代行サービスも提供しているケースや、運営代行会社が簡易的な分析レポートを提供することもあります。また、最も効果的なのは、ECコンサルティングで策定した戦略に基づき、具体的なオペレーションを運営代行に任せるという連携体制を築くことです。これにより、戦略と実行が一体となり、EC事業全体の最適化と効率化を同時に実現できます。

ECコンサルティングの主な業務内容

ECサイトの戦略立案、ECサイトの構築・リニューアル、集客施策の実行、データ分析とサイト改善、ECサイトの運営代行

ECコンサルティングの業務は非常に多岐にわたりますが、大きく分けると「戦略立案」「サイト構築・リニューアル」「集客施策」「データ分析・改善」「運営代行」の5つのフェーズに分類できます。ここでは、それぞれの業務内容について具体的に解説します。

ECサイトの戦略立案

戦略立案は、EC事業の成功を左右する最も重要なフェーズです。コンサルタントは、闇雲に施策を打つのではなく、データと市場分析に基づいた明確な事業計画を策定します。

  • 市場・競合調査: 自社が参入する市場の規模や成長性、トレンドを分析します。また、競合となるECサイトがどのような戦略で、どんな商品を、いくらで販売し、どのように集客しているかを徹底的に調査し、自社の強みと弱みを明確にします。
  • 3C分析・SWOT分析: 顧客(Customer)、競合(Competitor)、自社(Company)の3つの視点から事業環境を分析する「3C分析」や、自社の強み(Strengths)、弱み(Weaknesses)、機会(Opportunities)、脅威(Threats)を整理する「SWOT分析」などのフレームワークを用いて、客観的に現状を把握します。
  • ペルソナ・カスタマージャーニー設計: 商品やサービスを購入してくれる理想の顧客像である「ペルソナ」を具体的に設定します。さらに、そのペルソナが商品を認知し、興味を持ち、購入に至り、リピーターになるまでの一連の行動・心理プロセスを可視化した「カスタマージャーニーマップ」を作成し、各タッチポイントで最適なアプローチを計画します。
  • KGI・KPIの設定: 事業の最終目標であるKGI(例:年間売上1億円)を定め、その達成度を測るための中間指標であるKPI(例:月間セッション数、CVR、客単価)を設定します。これにより、施策の進捗状況を定量的に評価し、PDCAサイクルを回すための基準ができます。

ECサイトの構築・リニューアル

戦略が固まったら、それを実現するための「器」となるECサイトを構築、または既存サイトをリニューアルします。コンサルタントは、技術的な側面とマーケティング的な側面の両方からプロジェクトを主導します。

  • プラットフォーム選定: 自社EC(Shopify, futureshop, ec-cubeなど)とECモール(Amazon, 楽天市場, Yahoo!ショッピングなど)のどちらを選ぶか、あるいは併用するかを事業戦略に基づいて判断します。それぞれのメリット・デメリット、コスト、拡張性などを比較検討し、最適なプラットフォームを選定します。
  • 要件定義・RFP作成: サイトに必要な機能(決済、会員管理、在庫連携など)やデザインの方向性などをまとめた「要件定義書」を作成します。開発を外部に委託する場合は、提案依頼書(RFP)の作成を支援し、開発会社選定のサポートも行います。
  • UI/UX設計: ユーザーが直感的に操作でき、ストレスなく購買までたどり着けるようなサイト構造(UI: ユーザーインターフェース)と、快適な購買体験(UX: ユーザーエクスペリエンス)を設計します。これには、サイト内検索の精度向上や、入力フォームの最適化(EFO)なども含まれます。
  • プロジェクトマネジメント: デザイナーやエンジニアなど、多くの関係者が関わる構築・リニューアルプロジェクトにおいて、スケジュール管理、品質管理、コミュニケーションの円滑化といったプロジェクトマネジメントの役割を担い、計画通りにプロジェクトが進行するよう導きます。

集客施策の実行

どれだけ優れたECサイトを作っても、お客様が訪れなければ売上は立ちません。集客はEC事業の生命線であり、コンサルタントは多様な手法を組み合わせて効果的な集客戦略を実行します。

  • SEO(検索エンジン最適化): Googleなどの検索エンジンで、特定キーワードの検索結果上位にサイトを表示させるための施策です。ターゲット顧客が検索しそうなキーワードを選定し、サイト内部の構造やコンテンツを最適化します。
  • Web広告運用: リスティング広告、ディスプレイ広告、SNS広告(Facebook, Instagram, Xなど)、リターゲティング広告など、様々なWeb広告の中から商材やターゲットに合ったものを選定し、費用対効果を最大化するように運用・改善を行います。
  • コンテンツマーケティング: ターゲット顧客にとって価値のあるブログ記事や動画、コラムなどのコンテンツを作成・発信することで、潜在顧客との接点を作り、将来の顧客へと育成します。
  • SNS運用: InstagramやX、LINEなどを活用して、ブランドの世界観を発信したり、ユーザーとコミュニケーションを取ったりすることで、ファンを増やし、サイトへの流入や購買を促進します。
  • CRM(顧客関係管理): メルマガやLINE公式アカウントを活用して、既存顧客との関係を維持・強化し、リピート購入を促す施策を実行します。購入履歴に基づいたクーポン配布や、新商品の案内などがこれにあたります。

データ分析とサイト改善

ECサイト運営は「作って終わり」ではなく、「改善し続ける」ことが不可欠です。コンサルタントは、感覚や経験則だけに頼るのではなく、データに基づいた客観的な分析を行い、継続的なサイト改善(CRO: Conversion Rate Optimization)を主導します。

  • アクセス解析: Google Analytics 4 (GA4) などのツールを用いて、サイトの訪問者数、流入経路、離脱率、コンバージョン率(CVR)などを詳細に分析します。「どのページから多くのユーザーが離脱しているのか」「どの広告からの流入が最も購買に繋がっているのか」といった課題や改善のヒントを発見します。
  • ヒートマップ分析: ユーザーがサイト内のどこを熟読し、どこをクリックしているかを可視化するヒートマップツールを用いて、ユーザーの行動を直感的に把握し、UI/UXの改善点を探ります。
  • A/Bテスト: 例えば、購入ボタンの色やキャッチコピーなどを2パターン(AとB)用意し、どちらがより高い成果(クリック率やCVR)を出すかを実際にテストします。データに基づいて効果の高いデザインや文言を判断し、サイトを最適化していきます。
  • LPO(ランディングページ最適化): 広告からの訪問者が最初に訪れるページ(ランディングページ)を改善し、離脱率を下げてコンバージョン率を高めるための施策です。
  • レポーティング: これらの分析結果や施策の成果を、定量的・定性的にまとめたレポートとして定期的に報告します。これにより、事業者は現状を正確に把握し、次のアクションについてコンサルタントと建設的な議論ができます。

ECサイトの運営代行

前述の通り、ECコンサルティングと運営代行は本来異なるサービスですが、コンサルティング会社によっては、戦略実行の一環として運営代行業務までをワンストップで請け負う場合があります。これにより、戦略と実行の間にズレが生じるのを防ぎ、施策をスピーディーに展開できるというメリットがあります。

  • 商品管理: 商品情報の登録・更新、在庫数の管理、商品撮影のディレクションなど。
  • 受注管理: 注文内容の確認、決済処理、ピッキングリストの作成、配送業者との連携など。
  • 顧客対応: メールや電話での問い合わせ対応、返品・交換処理など。

コンサルティング会社がこれらの実務までを担うことで、事業者はより戦略的な意思決定や商品開発といったコア業務にリソースを集中させることが可能になります。

ECコンサルティングの費用相場

ECコンサルティングの費用は、契約形態、依頼する業務範囲、企業の規模、コンサルティング会社の専門性など、様々な要因によって大きく変動します。ここでは、契約形態別と依頼内容別に費用相場を解説します。

契約形態別の費用相場

ECコンサルティングの契約形態は、主に「月額固定型」「成果報酬型」「スポット契約型」の3つに分けられます。

契約形態 費用相場 メリット デメリット
月額固定型 30万円~100万円/月 予算が立てやすい、長期的・継続的な支援を受けられる 短期的に成果が出なくても費用が発生する
成果報酬型 売上の5%~20% 初期費用を抑えられる、成果が出なければ費用が発生しない 売上が大きいと費用が高額になる、契約条件が複雑になりやすい
スポット契約型 50万円~500万円/プロジェクト 特定の課題を短期間で解決できる、必要な時だけ依頼できる 継続的な改善には向かない、都度依頼の手間がかかる

月額固定型

費用相場:月額30万円~100万円程度

最も一般的な契約形態です。毎月一定の料金を支払うことで、継続的なコンサルティングサービスを受けられます。料金は、コンサルタントの稼働時間(例:月1回の定例会と週10時間の実務支援)や支援範囲によって決まります。

  • メリット: 毎月のコストが明確なため、予算管理がしやすい点が最大のメリットです。また、長期的な視点で腰を据えて課題解決に取り組むことができ、PDCAサイクルを回しながら継続的にサイトを改善していくのに適しています。
  • デメリット: 施策の効果がすぐに出ない場合でも、毎月固定の費用が発生します。そのため、費用対効果をシビアに見極める必要があります。
  • 向いている企業: EC事業の根本的な課題解決を目指す企業、中長期的な視点で事業成長を計画している企業。

成果報酬型

費用相場:売上や利益の5%~20%程度

コンサルティングによって増加した売上や利益の一部を報酬として支払う契約形態です。

  • メリット: 初期費用や月額固定費を抑えられるため、リスクを低くしてコンサルティングを導入できます。コンサルティング会社側も成果を出さなければ報酬を得られないため、目標達成へのコミットメントが高くなる傾向があります。
  • デメリット: 売上が急激に伸びた場合、支払う報酬額が月額固定型よりも高額になる可能性があります。また、「どの売上を成果とみなすか」(例:広告経由の売上のみか、サイト全体の売上か)や「報酬の計算期間」など、契約条件の定義が複雑になりがちで、後々のトラブルに繋がるケースもあるため注意が必要です。
  • 向いている企業: 初期投資を抑えたいスタートアップ企業、広告運用など成果が明確に測れる施策を中心に依頼したい企業。

スポット契約型(プロジェクト型)

費用相場:50万円~500万円程度/プロジェクト

特定の課題解決やプロジェクト単位で契約する形態です。「ECサイトの新規構築」「大規模リニューアル」「特定のキャンペーンの戦略立案」など、期間とゴールが明確な場合に利用されます。

  • メリット: 必要な時に必要な分だけ専門家の知見を活用できるため、無駄なコストが発生しません。特定の課題に対して集中的にリソースを投下し、短期間での解決を目指せます。
  • デメリット: プロジェクトが終了すると支援も終わるため、その後の継続的なサイト改善や分析は自社で行う必要があります。長期的な視点でのグロースには向いていません。
  • 向いている企業: ECサイトの立ち上げやリニューアルを検討している企業、特定の課題(例:CVRが低い)をピンポイントで解決したい企業。

依頼内容別の費用相場

依頼する業務内容によっても費用は大きく異なります。以下はあくまで目安であり、事業規模やサイトの複雑さによって変動します。

依頼内容 費用相場(月額目安) 主な業務
戦略立案・アドバイス 10万円~50万円 定例会でのアドバイス、市場・競合調査、戦略レポート作成
サイト構築・リニューアル 100万円~1,000万円以上(一括) 要件定義、デザイン、開発、プロジェクトマネジメント
集客施策の実行支援 30万円~100万円 + 広告費 SEO対策、広告運用代行、SNS運用、コンテンツ作成
サイト分析・改善支援 20万円~70万円 アクセス解析、A/Bテスト企画・実行、改善提案レポート
運営代行 20万円~80万円 商品登録、受注処理、顧客対応などの実務作業

戦略立案・アドバイス

費用相場:月額10万円~50万円
定期的なミーティング(月1~2回)を通じて、現状の課題分析や今後の戦略についてアドバイスを受ける顧問契約のような形です。実務作業は伴わず、あくまで助言や壁打ち相手としての役割が中心です。比較的安価に専門家の意見を取り入れられます。

サイト構築・リニューアル

費用相場:100万円~1,000万円以上(一括)
サイトの規模や機能の複雑さによって費用が大きく変動します。小規模なサイトなら100万円~300万円、基幹システムとの連携などを含む大規模なサイトになると1,000万円を超えることも珍しくありません。これはコンサルティング費用だけでなく、デザイン費や開発費を含んだ総額の目安です。

集客施策の実行支援

費用相場:月額30万円~100万円 + 広告費実費
SEO対策、広告運用代行、SNS運用などを依頼する場合の費用です。広告運用を依頼する場合、コンサルティングフィーとは別に、広告媒体に支払う広告費(実費)が必要となります。広告運用代行手数料は、広告費の20%程度が相場です。

サイト分析・改善支援

費用相場:月額20万円~70万円
Google Analyticsなどのデータを分析し、改善提案レポートを作成したり、A/Bテストを企画・実行したりする業務です。データに基づいた継続的なサイト改善(CRO)を行いたい場合に適しています。

運営代行

費用相場:月額20万円~80万円
商品登録や顧客対応などの日常業務を委託する場合の費用です。作業量や対応時間によって料金が変動する従量課金制が採用されることもあります。

最終的に、自社の課題と予算を明確にした上で、複数のコンサルティング会社から見積もりを取り、サービス内容と費用を比較検討することが重要です。

ECコンサルティングを利用する4つのメリット

売上や利益の向上が期待できる、最新の専門知識やノウハウを活用できる、自社のリソース不足を解消できる、客観的な視点で課題を発見できる

ECコンサルティングの利用には費用がかかりますが、それを上回る多くのメリットが存在します。ここでは、代表的な4つのメリットについて詳しく解説します。

① 売上や利益の向上が期待できる

最大のメリットは、EC事業の売上や利益の向上に直接的に繋がる可能性が高いことです。ECコンサルタントは、数多くのECサイト支援で培った成功パターンや失敗事例を熟知しています。そのため、自社だけで試行錯誤を繰り返すよりも、はるかに効率的に成果への最短ルートをたどることができます。

具体的には、以下のようなアプローチで売上向上に貢献します。

  • 集客数の最大化: 効果的なSEO対策や広告運用により、質の高い見込み客をサイトに呼び込みます。
  • CVR(コンバージョン率)の改善: サイトのUI/UX改善、A/Bテスト、LPOなどを通じて、サイト訪問者が商品を購入する確率を高めます。
  • 客単価の向上: 関連商品の提案(クロスセル)や、より高価格帯の商品への誘導(アップセル)の仕組みを構築し、一度の購入あたりの金額を引き上げます。
  • LTV(顧客生涯価値)の向上: CRM施策を通じてリピート購入を促し、一人の顧客から長期的に得られる利益を最大化します。

これらの施策をデータに基づいて複合的に実行することで、売上 = 訪問者数 × CVR × 客単価 という方程式の各要素を最適化し、事業全体の成長を加速させます。

② 最新の専門知識やノウハウを活用できる

EC業界は技術の進化やトレンドの変化が非常に速い世界です。新しいSNSプラットフォームの登場、検索エンジンのアルゴリズム変更、新たな広告手法の開発など、キャッチアップすべき情報は膨大です。社内の担当者だけでこれらの最新情報を常に把握し、自社事業に活かしていくのは非常に困難です。

ECコンサルタントは、常に業界の最前線で情報収集と実践を繰り返している専門家集団です。彼らをパートナーにすることで、自社内にいながら常に最新かつ実践的なノウハウを活用できます。 例えば、「最近Instagramで効果が出ている新しい広告フォーマット」や「Googleのコアアップデートに対応するためのSEO戦略」といった専門的な知見を、すぐさま自社の施策に取り入れることが可能になります。これは、競合他社に対する大きな優位性となり得ます。

③ 自社のリソース不足を解消できる

多くの企業、特に中小企業において、EC担当者は一人または少人数で、サイト更新から広告運用、顧客対応、在庫管理まで、あらゆる業務を兼任しているケースが少なくありません。このような状況では、日々のオペレーションに追われ、本来時間を割くべき戦略策定やデータ分析、サイト改善といった未来への投資活動が後回しになりがちです。

ECコンサルティングを活用することで、戦略立案や分析、施策の実行といった専門性の高い業務を外部に委託できます。これにより、社内の担当者は、商品企画やブランド戦略、顧客とのコミュニケーションといった、その企業にしかできないコア業務に集中できるようになります。 結果として、業務効率が向上し、組織全体の生産性も高まります。これは単なる業務のアウトソーシングではなく、限られたリソースを最適に配分するための戦略的な一手と言えるでしょう。

④ 客観的な視点で課題を発見できる

長年同じ事業に携わっていると、どうしても視野が狭くなったり、過去の成功体験に固執してしまったりすることがあります。「うちは昔からこのやり方でやってきたから」といった思い込みや、社内の力関係などが、本来行うべき変革の妨げになることも少なくありません。

ECコンサルタントは、第三者としての客観的な視点を持っています。データという揺るぎない事実に基づいて、社内の人間では気づきにくい、あるいは指摘しづらい根本的な課題を明確に提示してくれます。 例えば、「長年売れ筋だと思っていた商品が、実は利益率を圧迫している」「熱心に行っているメルマガ施策が、ほとんど売上に貢献していない」といった厳しい事実を突きつけられることもあるかもしれません。しかし、こうした客観的なフィードバックこそが、事業を正しい方向へ導き、次の成長ステージに進むための重要なきっかけとなります。

ECコンサルティングを利用する3つのデメリット

費用がかかる、成果が出るまでに時間がかかる場合がある、依頼する会社の選定が難しい

多くのメリットがある一方で、ECコンサルティングの利用にはデメリットや注意点も存在します。これらを事前に理解しておくことで、導入後のミスマッチを防ぐことができます。

① 費用がかかる

最も直接的なデメリットは、当然ながら費用が発生することです。前述の通り、ECコンサルティングの費用は決して安価ではありません。月額固定型であれば毎月数十万円のコストが継続的にかかりますし、成果報酬型であっても売上が伸びればその分支払う報酬も大きくなります。

特に、事業がまだ軌道に乗っていないスタートアップや中小企業にとっては、このコストが大きな負担となる可能性があります。そのため、コンサルティングを依頼する際には、単なるコストとして捉えるのではなく、「将来の売上を創出するための投資」と考える必要があります。そして、その投資に見合うリターン(ROI: 投資収益率)が得られるかどうかを慎重に見極めることが重要です。契約前に、期待される成果とそれにかかる費用を天秤にかけ、費用対効果についてコンサルティング会社と十分にすり合わせておくことが不可欠です。

② 成果が出るまでに時間がかかる場合がある

ECコンサルティングを導入すれば、すぐに売上が倍増するといった魔法のような効果を期待すべきではありません。特に、事業の根本的な課題解決を目指す場合、成果が目に見える形になるまでには、ある程度の時間が必要です。

例えば、SEO対策は効果が現れるまでに数ヶ月単位の時間がかかります。また、大規模なサイトリニューアルやブランディングの再構築といったプロジェクトは、計画から実行、そして成果の検証までに半年から1年以上を要することもあります。この間、費用は発生し続けるため、短期的な成果を求めすぎると「高いお金を払っているのに、何も変わらない」と焦りを感じてしまうかもしれません。

ECコンサルティングは短期的なカンフル剤ではなく、中長期的な視点で事業の土台を強化していく取り組みであるということを、社内関係者全員で理解しておくことが成功の鍵となります。

③ 依頼する会社の選定が難しい

ECコンサルティング業界には、特定の業界に特化した専門家集団から、幅広い領域をカバーする大手企業、個人で活動するフリーランスまで、多種多様なプレイヤーが存在します。しかし、提供されるサービスの質や専門性、料金体系は玉石混交であり、自社に最適な一社を見つけ出すのは容易ではありません。

選定を誤ると、以下のような失敗に繋がる可能性があります。

  • 得意分野のミスマッチ: 自社はBtoBのECを強化したいのに、BtoCのアパレルECが得意な会社に依頼してしまう。
  • スキル不足: 提案内容は立派だが、実行部隊のスキルが伴っておらず、施策のクオリティが低い。
  • コミュニケーション不足: 担当者のレスポンスが遅い、レポートの内容が分かりにくいなど、円滑な連携が取れない。

このような失敗を避けるためには、後述する「失敗しないECコンサルティング会社の選び方」を参考に、複数の会社を比較検討し、慎重にパートナーを選定するプロセスが不可欠です。表面的な実績や営業担当者の口車に乗るのではなく、自社の課題を本当に解決してくれる実力と誠実さを備えた会社かを見極める必要があります。

失敗しないECコンサルティング会社の選び方5つのポイント

自社の課題や目的を明確にする、対応してくれる支援範囲を確認する、自社の業界や商材での実績があるか確認する、料金体系が明確か確認する、担当者との相性を確認する

質の高いECコンサルティング会社を選び、良好なパートナーシップを築くことが、プロジェクト成功の絶対条件です。ここでは、会社選定で失敗しないための5つの重要なポイントを解説します。

① 自社の課題や目的を明確にする

コンサルティング会社に相談する前に、まずは自社が抱える課題と、コンサルティングを通じて達成したい目的(ゴール)を可能な限り具体的に言語化しておくことが最も重要です。これが曖昧なままでは、コンサルティング会社も的確な提案ができず、話が進むにつれて認識のズレが生じてしまいます。

例えば、以下のように課題と目的を整理してみましょう。

  • 課題: 「サイトへのアクセス数はある程度あるが、購入に至る割合(CVR)が業界平均より低い。特にスマホからの離脱率が高い。」
  • 目的: 「半年後までにサイト全体のCVRを1.5倍に改善する。そのために、まずはスマホサイトのUI/UX改善とカゴ落ち対策を重点的に行いたい。」

このように課題と目的が明確であれば、コンサルティング会社は「CVR改善が得意で、特にスマホUI/UXの知見が豊富な会社」に絞り込むことができますし、提案内容が自社の目的に合致しているかを判断しやすくなります。「何となく売上を上げたい」という漠然とした依頼ではなく、具体的な課題意識を持つことが、良いパートナーシップの第一歩です。

② 対応してくれる支援範囲を確認する

ECコンサルティングと一口に言っても、その支援範囲は会社によって大きく異なります。自社が求めるサポートをどこまで提供してくれるのか、契約前に必ず確認しましょう。

確認すべき主なポイントは以下の通りです。

  • 戦略立案のみか、実行支援まで行うか: 課題分析と戦略提案だけで終わるのか、それとも広告運用やSEO施策などの実務まで担当してくれるのか。
  • 得意な集客手法: SEO、Web広告、SNSマーケティング、コンテンツマーケティングなど、どの分野に強みを持っているか。
  • 対応可能なプラットフォーム: 楽天市場やAmazonなどのECモール、Shopifyやfutureshopなどの自社ECカートシステムなど、自社が利用している(または予定している)プラットフォームでの実績が豊富か。
  • クリエイティブ制作の可否: バナー広告やLP(ランディングページ)、動画などのクリエイティブ制作まで一貫して依頼できるか。

自社に実行リソースがない場合は、戦略から実行までワンストップで支援してくれる会社を選ぶのが良いでしょう。逆に、実行部隊は社内にいるが戦略を描ける人材がいない場合は、戦略立案に特化した会社を選ぶという選択肢もあります。

③ 自社の業界や商材での実績があるか確認する

ECマーケティングの手法は、業界や商材によって大きく異なります。例えば、流行の移り変わりが激しいアパレル業界と、信頼性や専門性が重視されるBtoBの部品販売では、効果的なアプローチは全く違います。

そのため、依頼を検討している会社が、自社と同じ、あるいは類似する業界・商材でのコンサルティング実績を持っているかを確認することは非常に重要です。実績があれば、その業界特有の市場動向や顧客心理、成功パターンを熟知している可能性が高く、より的確でスピーディーな提案が期待できます。

会社のウェブサイトに掲載されている実績を見るだけでなく、商談の際には「弊社の〇〇という商材に類似した案件で、どのような課題に対して、どういった施策を行い、どのような成果が出たか」といった具体的な質問を投げかけ、その回答から専門性の高さを判断しましょう。

④ 料金体系が明確か確認する

費用に関するトラブルは、コンサルティング会社との関係を損なう大きな原因の一つです。契約前に、料金体系を隅々まで確認し、不明な点はすべてクリアにしておきましょう。

確認すべき主なポイントは以下の通りです。

  • 基本料金に含まれるサービス範囲: 月額料金でどこまでの業務を行ってくれるのか。レポート作成、定例会の回数、担当者の稼働時間など。
  • 追加費用の有無: 基本料金以外に、どのような場合に、いくらの追加費用が発生するのか(例:広告クリエイティブ制作費、追加の分析レポート作成費など)。
  • 最低契約期間と解約条件: 契約期間は何か月か。途中で解約する場合の条件や違約金の有無。
  • 成果報酬の定義: 成果報酬型の場合、報酬計算の基準となる「売上」や「利益」の定義が明確か。

見積書や契約書に記載されている内容を鵜呑みにせず、担当者に直接質問して、お互いの認識に齟齬がない状態で契約を結ぶことが重要です。誠実な会社であれば、これらの質問に対して丁寧に分かりやすく説明してくれるはずです。

⑤ 担当者との相性を確認する

最終的に、プロジェクトを推進するのは「人」です。会社の規模や実績がどれだけ立派でも、実際に自社の窓口となる担当者との相性が悪ければ、プロジェクトは円滑に進みません。

選定プロセスでは、できるだけ実際にプロジェクトを担当する予定のコンサルタントと面談する機会を設けてもらいましょう。その際に、以下の点を確認します。

  • コミュニケーションのしやすさ: こちらの話を真摯に聞いてくれるか。専門用語を分かりやすく説明してくれるか。質問しやすい雰囲気か。
  • 熱意と当事者意識: 自社の事業や製品に興味を持ち、成功させたいという熱意を感じられるか。「仕事だからやる」という姿勢ではなく、パートナーとして一緒に汗を流してくれる当事者意識があるか。
  • スキルと経験: これまでの経歴や担当してきた案件について質問し、信頼できるスキルと経験を持っているかを確認する。

コンサルティングは数ヶ月から数年にわたる長期的な付き合いになることもあります。信頼でき、何でも相談できる担当者と出会えるかどうかが、成否を分ける最後の、そして最も重要な要素と言えるでしょう。

ECコンサルティング会社おすすめ20選

ここでは、日本国内で実績のあるECコンサルティング会社を20社紹介します。各社それぞれに強みや特徴があるため、自社の課題や目的に合わせて比較検討する際の参考にしてください。
※掲載されている情報は、各社公式サイトの情報を基に作成しています。最新の情報や詳細については、各社の公式サイトをご確認ください。

会社名 特徴 得意なモール/カート 料金体系の目安
① 株式会社Proteinum Amazon特化型コンサル。戦略から実務まで一気通貫。 Amazon 要問い合わせ
② 株式会社いつも 大手から中小まで実績多数。EC全体を総合的に支援。 楽天市場、Amazon、Yahoo!、自社EC全般 月額30万円~
③ Hameeコンサルティング株式会社 ネクストエンジン提供元の知見。データ活用と業務効率化に強み。 楽天市場、Amazon、自社EC 要問い合わせ
④ アートトレーディング株式会社 サイト構築から物流までワンストップ。 自社EC(futureshop等)、楽天市場 要問い合わせ
⑤ 株式会社キーワードマーケティング 広告運用に特化。少額予算からでも対応。 自社EC、各モール 広告費の20%
⑥ 株式会社PLAN-B SEO・コンテンツマーケティングに強み。 自社EC 月額50万円~
⑦ 株式会社ニュートラルワークス Web制作からコンサルまで。デザイン性の高いサイト構築が得意。 自社EC 要問い合わせ
⑧ 株式会社これから 中小企業・自社ECに特化。制作からコンサルまで。 自社EC(makeshop等) 月額10万円~
⑨ 株式会社SUI D2C・ブランド構築支援に強み。クリエイティブ制作も。 自社EC(Shopify等) 要問い合わせ
⑩ トランスコスモス株式会社 大規模EC、グローバル展開に強み。BPOサービスも。 大規模自社EC、各モール 要問い合わせ
⑪ AnyMind Group株式会社 EC、マーケティング、インフルエンサーまで総合支援。 自社EC、各モール 要問い合わせ
⑫ 株式会社WACUL AIツールを活用したデータドリブンな改善提案。 自社EC 月額10万円~
⑬ NE株式会社 「ネクストエンジン」との連携を活かしたコンサルティング。 各モール、自社EC 要問い合わせ
⑭ 株式会社ネットショップ支援室 運営代行がメイン。実務作業のアウトソースに強み。 楽天市場、Yahoo! 月額5万円~
⑮ 株式会社ザーナス 戦略コンサルティングに特化。上流工程からの支援。 自社EC、各モール 要問い合わせ
⑯ 株式会社nide Web広告運用代行が中心。SNS広告に強み。 自社EC、各モール 広告費の20%
⑰ 株式会社売れるネット広告社 単品通販(D2C)に特化。LP制作と広告運用に強み。 自社EC 要問い合わせ
⑱ 株式会社GeekFeed 技術面に強み。ECシステム開発、インフラ構築。 自社EC(EC-CUBE等) 要問い合わせ
⑲ サヴァリ株式会社 楽天市場に完全特化。楽天の仕様やアルゴリズムを熟知。 楽天市場 月額10万円~
⑳ 株式会社エルテックス BtoB-EC、エンタープライズ向けに強み。基幹システム連携。 大規模自社EC 要問い合わせ

① 株式会社Proteinum

Amazonに特化したコンサルティングサービスを提供。元Amazon社員が在籍しており、Amazonのアルゴリズムやプラットフォームの特性を深く理解した上での戦略立案、広告運用、SEO対策(A9対策)などを一気通貫で支援します。
参照:株式会社Proteinum公式サイト

② 株式会社いつも

EC事業を総合的に支援する大手コンサルティング会社。楽天市場、Amazon、Yahoo!ショッピングといった主要モールから自社ECサイトまで幅広く対応。大手企業から中小企業まで、8,500社以上の豊富な支援実績が強みです。
参照:株式会社いつも公式サイト

③ Hameeコンサルティング株式会社

EC一元管理システム「ネクストエンジン」の開発元であるHamee株式会社のコンサルティング部門。データに基づいたECサイトの売上向上コンサルティングや、業務効率化の提案に強みを持っています。
参照:Hameeコンサルティング株式会社公式サイト

④ アートトレーディング株式会社

ECサイトの構築から、集客、運営代行、さらに物流(フルフィルメント)までをワンストップで提供。特に自社ECサイトの構築・運営に強く、EC事業の立ち上げから運用までを一貫して任せられます。
参照:アートトレーディング株式会社公式サイト

⑤ 株式会社キーワードマーケティング

Web広告運用の専門会社として高い実績を誇ります。リスティング広告やSNS広告など、各種広告媒体の特性を活かした費用対効果の高い運用が強み。ECの集客に課題を持つ企業に適しています。
参照:株式会社キーワードマーケティング公式サイト

⑥ 株式会社PLAN-B

SEOコンサルティングやコンテンツマーケティングで豊富な実績を持つ企業。検索エンジンからの自然流入を増やし、中長期的に安定した集客基盤を構築したい場合に強力なパートナーとなります。
参照:株式会社PLAN-B公式サイト

⑦ 株式会社ニュートラルワークス

Webサイト制作からデジタルマーケティングまでを一気通貫で支援。特にデザイン性の高いサイト構築や、UI/UXを重視したサイト改善に定評があります。ブランディングを重視するECサイトにおすすめです。
参照:株式会社ニュートラルワークス公式サイト

⑧ 株式会社これから

中小企業の自社ECサイト支援に特化。「どヘンタイ」を自称するほどのEC好きが集まる専門家集団で、サイト制作からコンサルティング、Web広告運用までを幅広くサポートします。
参照:株式会社これから公式サイト

⑨ 株式会社SUI

D2C(Direct to Consumer)ブランドの立ち上げやグロース支援に強みを持つ会社。ブランドの世界観を構築するクリエイティブ制作から、マーケティング戦略までを一貫して支援します。
参照:株式会社SUI公式サイト

⑩ トランスコスモス株式会社

グローバルに事業を展開する大手BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)企業。EC領域においても、大規模なECサイトの構築・運用、コンタクトセンター運営、グローバル展開支援など、エンタープライズ向けの総合的なサービスを提供しています。
参照:トランスコスモス株式会社公式サイト

⑪ AnyMind Group株式会社

EC領域だけでなく、インフルエンサーマーケティング、メディア運営、広告運用など、ブランドコマースに関わるあらゆる領域を支援するテクノロジーカンパニー。アジア各国に拠点を持ち、越境EC支援にも強みがあります。
参照:AnyMind Group株式会社公式サイト

⑫ 株式会社WACUL

自社開発のAIアナリスト「WACUL-AI」を活用し、データに基づいた科学的なサイト改善提案を行うのが特徴。Webサイトの課題を自動で分析し、具体的な改善施策を提示してくれます。
参照:株式会社WACUL公式サイト

⑬ NE株式会社

EC一元管理システム「ネクストエンジン」の提供元として、EC事業者向けのコンサルティングも展開。バックヤード業務の効率化から売上アップ施策まで、EC運営全体の最適化を支援します。
参照:NE株式会社公式サイト

⑭ 株式会社ネットショップ支援室

主に中小規模のEC事業者向けに、運営代行サービスを提供。商品登録や顧客対応といった日々の煩雑な業務をアウトソースすることで、事業者がコア業務に集中できる環境を整えます。
参照:株式会社ネットショップ支援室公式サイト

⑮ 株式会社ザーナス

EC事業の戦略コンサルティングに特化。市場分析や事業計画策定といった上流工程から深く入り込み、事業の根本的な課題解決と持続的な成長戦略の構築を支援します。
参照:株式会社ザーナス公式サイト

⑯ 株式会社nide

Web広告運用代行を主軸とする会社。特にSNS広告の運用に強みを持ち、InstagramやFacebook、TikTokなどを活用した集客戦略を得意としています。
参照:株式会社nide公式サイト

⑰ 株式会社売れるネット広告社

単品通販(D2C)の広告・マーケティングに特化。「“A/Bテスト”と“ランディングページ”の2つの武器」でクライアントの広告費用対効果を最大化することにコミットしています。
参照:株式会社売れるネット広告社公式サイト

⑱ 株式会社GeekFeed

ECサイトの技術面に強みを持つ開発会社。EC-CUBEのカスタマイズや、基幹システムとの連携、サーバーインフラの構築など、技術的な課題解決を得意としています。
参照:株式会社GeekFeed公式サイト

⑲ サヴァリ株式会社

日本最大のECモールである「楽天市場」に完全に特化したコンサルティング会社。楽天の複雑な仕様や最新のアルゴリズムを熟知しており、RPP広告の運用やSEO対策など、楽天で勝ち抜くための専門的なノウハウを提供します。
参照:サヴァリ株式会社公式サイト

⑳ 株式会社エルテックス

BtoB-ECサイトや、基幹システムと連携した複雑な要件を持つエンタープライズ向けECサイトの構築・コンサルティングに豊富な実績を持ちます。長年のSIerとしての経験を活かした安定的なシステム構築が強みです。
参照:株式会社エルテックス公式サイト

ECコンサルティングを成功させるための3つのポイント

依頼する目的とゴールを明確に共有する、会社に丸投げせず主体的に関わる、定期的にコミュニケーションを取る

優れたコンサルティング会社を選んだとしても、依頼する側の姿勢次第で成果は大きく変わります。コンサルティングの効果を最大化し、プロジェクトを成功に導くために、事業者側が意識すべき3つのポイントを紹介します。

① 依頼する目的とゴールを明確に共有する

これは会社選びの段階でも重要ですが、契約後、プロジェクトを開始するにあたって、改めて「何のためにコンサルティングを依頼するのか(目的)」と「いつまでに、どのような状態になっていたいのか(ゴール)」を具体的かつ定量的に共有し、合意形成を図ることが不可欠です。

例えば、「売上を上げる」という曖昧なゴールではなく、「半年後の2025年3月末までに、月商を500万円から800万円に引き上げる」といった具体的なゴールを設定します。さらに、そのゴールを達成するためのKPIとして「CVRを1.0%から1.5%に改善する」「新規顧客の獲得単価(CPA)を5,000円以下に抑える」といった中間指標も設定し、コンサルティング会社と握っておきます。

この目的とゴールの共有が、プロジェクトの羅針盤となります。 施策の優先順位を判断する際の基準となり、定期的な進捗確認においても「目標に対して今どの位置にいるのか」を客観的に評価できます。

② 会社に丸投げせず主体的に関わる

ECコンサルティングは、自社の課題を解決してくれる便利なサービスですが、決して「魔法の杖」ではありません。「お金を払っているのだから、あとは全部お任せで売上を上げてくれるだろう」という「丸投げ」の姿勢では、プロジェクトはまず成功しません。

コンサルタントはECの専門家ですが、あなたの会社の事業や商品、顧客について最も深く理解しているのは、あなた自身です。コンサルタントが提案する施策に対して、自社の視点からフィードバックを行ったり、社内でしか得られない情報(新商品の開発状況、顧客からの生の声など)を積極的に共有したりすることが重要です。

ECコンサルタントを「業者」ではなく、「事業を共に成長させるパートナー」と捉え、主体的にプロジェクトに関わる姿勢が求められます。定例会には必ず出席し、出された課題には迅速に対応するなど、二人三脚でプロジェクトを推進していく意識を持ちましょう。

③ 定期的にコミュニケーションを取る

良好なパートナーシップを維持し、プロジェクトを円滑に進めるためには、定期的で質の高いコミュニケーションが欠かせません。

  • 定例会の設定: 最低でも月に1回は、対面またはオンラインでの定例会を設定しましょう。進捗の確認、課題の共有、次のアクションプランの決定など、関係者が顔を合わせて議論する場は非常に重要です。
  • レポーティングの活用: コンサルティング会社から提出されるレポートには必ず目を通し、内容を理解しましょう。不明な点や疑問点があれば、そのままにせず、次の定例会やチャットツールなどで質問します。
  • 迅速な情報共有: 社内での仕様変更や、市場での大きな動きなど、プロジェクトに影響を与えそうな情報は、すぐにコンサルタントに共有します。逆に、コンサルタントからの質問や確認依頼には、可能な限り迅速に返答することで、プロジェクトの停滞を防ぎます。

密なコミュニケーションは、認識のズレを防ぎ、信頼関係を醸成する上で不可欠です。 互いにオープンに情報を交換し、建設的な対話ができる関係を築くことが、ECコンサルティングを成功させるための潤滑油となります。

ECコンサルティングに関するよくある質問

ECコンサルティングに関するよくある質問

ここでは、ECコンサルティングに関して多くの方が抱く疑問について回答します。

フリーランスのECコンサルタントに依頼するメリット・デメリットは?

法人(コンサルティング会社)だけでなく、個人で活動するフリーランスのECコンサルタントに依頼するという選択肢もあります。そのメリットとデメリットは以下の通りです。

メリット

  • 費用の安さ: 法人よりも費用が安い傾向にあります。会社の管理コストなどがかからない分、比較的リーズナブルな料金で依頼できることが多いです。
  • 柔軟性とスピード感: 組織の承認プロセスなどがないため、意思決定が速く、柔軟な対応を期待できます。特定の期間だけ、特定の業務だけといったスポット的な依頼もしやすいでしょう。
  • 担当者が変わらない: 契約から実務までを一人の担当者が行うため、「営業担当と実務担当が違う」といったミスマッチが起こりません。

デメリット

  • スキルの属人性: その個人のスキルや経験にすべてが依存します。得意分野が非常に狭い場合や、逆に専門性が浅く広く、器用貧乏になっているケースもあります。
  • 対応範囲の限界: 一人で対応できる業務量には限界があります。大規模なプロジェクトや、デザイン、開発、広告運用など幅広い領域をカバーするのは難しい場合があります。
  • 信頼性の見極めが難しい: 実績や経歴を客観的に評価するのが難しく、玉石混交の中から本当に信頼できる人材を見つけ出す必要があります。また、万が一のトラブル(病気や事故など)の際に、代わりの担当者がいないというリスクもあります。

結論として、解決したい課題が明確で、特定の専門分野における支援を求めている場合や、予算が限られている場合には、優秀なフリーランスは良い選択肢となり得ます。一方で、事業全体の戦略的な支援や、幅広い業務をワンストップで任せたい場合は、チームで対応できる法人の方が安心感があると言えるでしょう。

まとめ

本記事では、ECコンサルティングの基礎知識から費用相場、メリット・デメリット、そして失敗しない会社の選び方まで、幅広く解説しました。

ECコンサルティングは、競争が激化するEC市場で勝ち抜き、事業を成長させるための強力なパートナーとなり得ます。専門家の客観的な視点と最新のノウハウを活用することで、自社だけでは到達できなかった成果を上げることが可能になります。

しかし、その効果を最大化するためには、まず自社の課題と目的を明確にし、それに合ったコンサルティング会社を慎重に選定することが不可欠です。そして、契約後は「丸投げ」にするのではなく、事業者自身が主体的に関わり、コンサルタントと二人三脚でプロジェクトを推進していく姿勢が求められます。

EC事業の売上が伸び悩んでいる、リソースが不足している、何から手をつければ良いかわからない、といった課題を抱えているのであれば、一度ECコンサルティングの活用を検討してみてはいかがでしょうか。本記事で紹介した選び方のポイントやおすすめの会社情報を参考に、ぜひ自社にとって最適なパートナーを見つけ、事業成長の新たな一歩を踏み出してください。